カテゴリ: ダイハツ

ダイハツ ハイゼットカーゴ 車検整備(EBD-S331V)

初回継続検査(車検)の時期になったダイハツ ハイゼットカーゴです。初めて拝見するお車で、大変遠方よりご来店いただきました。

平成25年式 EBD-S331V KF-VE 走行距離 13,000km

継続検査(車検)は既に終わっていて新しい車検証が発行されていました。今回は、法定24ヶ月点検と必要な整備を承りました。


とりわけ重要な整備で、2年毎の交換指定があるLLC(クーラント)の交換作業があります。トヨタ車と同じピンクの着色の有機酸系防錆剤配合クーラントですが、トヨタ車と交換時期が異なりますので注意が必要です。

まずはラジエータ下部のドレーンから冷却水を抜き取ります。

ボンネットフード内に貼付されたラベルに交換手順が大まかに記載されていますが、シリンダブロック側面のドレーンについての記載がなく不十分です。

こちらの4WDタイプのハイゼットカーゴは、フロントプロペラシャフトのセンタージョイント上部にシリンダブロックのクーラントドレーンがあります。対面幅17mmのユニバーサルソケットを介して、センタージョイントブラケットを外すことなくドレーンボルトを離脱すると、勢いよくクーラントが流れ出ます。

抜き取り量を軽量して新しいクーラントを注入。

クーラント交換には、途中で完全冷機の状態が必要です。従いまして最低でも5~6時間の冷却時間になりますから、作業を敬遠される理由の一つでしょう。

そして、ブレーキ調整や、ブレーキフルードの交換と、

ロングリーチのスパークプラグはEFエンジン時代と比較して電極消耗が激しく感じますので早期に交換を実施。

イグニッションコイルはダイヤモンド電機製でした。

さらに点検の結果、フロントデファレンシャルのコンパニオンフランジ部のオイルシールからデフオイルの滲みがありましたので、製品保証の対象になるかもしれません。

自動車のメンテナンスは新しい頃がとても重要です。不適切なメンテナンスで状態が悪化してからでは不具合が広範囲に及んでいることが珍しくありません。部分対処では良好な状態からほど遠く、場合によっては修理をお断りすることもございます。こちらのハイゼットカーゴの前のお車は25年間大切にお乗りになられていたと伺いました。同様かそれ以上に末永いカーライフになることをお祈り申し上げます。

《関連記事》
ダイハツ アトレーターボ エアコン不調(ABA-S331G ラジエータファンモータの保証期間延長)
リコール制度・製造物責任と顧客満足(ラジエーター電動ファンモータ故障事例)

Published by
ITS