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消耗部品が供給遅れになる純正パーツ(DBA-L275S ダイハツ ミラの車検整備で)

車検整備といえば30年以上前ですと、整備工場に1週間~10日間ほど預けていたイメージがおありの方もいらっしゃるかもしれません。

最近は、部品の耐久性を含むクルマの諸性能が向上し、車齢が若いクルマだと、預けた当日中に車検整備が完了するということも珍しくありません。

しかし、走行距離や車齢に応じて、油脂類をはじめ消耗部品の交換が付帯し、相応の作業時間を要します。スケジュールしていた部品は入庫前に用意できますが、点検の結果から部品注文を掛ける場合もあります。

当日お渡しは難しくても、国産車の場合は、概ね48時間預かりの予定で車検整備を進めます。

点検 → 分解整備 → 完成検査を経て、僕の場合は十数キロ離れた検査場まで完成検査車両を持ち込むという手順です。これを複数台並行して行う毎日。

同業者の皆さんも同様に、タイトなスケジュールで日常業務をこなしておられると思います。

さて、前回記事でボールジョイントブーツを交換したのは、車検整備でお預かりしていたダイハツ ミラでした。

平成21年式 DBA-L275S KF-VE 4AT 走行距離132,000km

ボールジョイントブーツの亀裂は入庫前に予定していましたので、部品は手配済でした。

ところが、リアブレーキの点検で、予想以上にブレーキシューの摩耗があることがわかります。

早速手配をかけますが、消耗品にもかかわらず純正部品の入荷は翌日(もちろん純正部品にこだわらなければ、ほとんどの場合数時間後には手元に届きます)。翌日入荷ということは府内の部品センターに在庫が無いということです。

お預かりしてから48時間後にお渡しするお約束でしたので、今回は受検を優先しました。

検査場で不合格にならないよう定期点検項目の点検とヘッドライトや各部調整。ボールジョイントブーツの交換を済ませ検査場へ急ぎます。

2月に入ってからは、伏見上鳥羽にある軽自動車の検査場は輻輳し、今日は並びはじめから受検まで1時間15分待ちでした。

そして、翌日の午後に入荷したダイハツ純正のリアブレーキシュー。

左の使用過程品は、摩擦材の残量が僅かになっています。13万キロ以上耐久したのですから、やはり純正部品以外の選択はありません。

下の写真は参考ですが、同じダイハツで他車種(L750S ネイキッド)のブレーキシュー比較です。左が社外品、右が純正です。

もちろん形状(寸法)は同じですが、摩擦材側面に純正品はサプライヤ(NBK)の印字が施されています。

摩擦材表面は目視で肌感が違うのがわかります(左:社外、右:純正)。ベースプレートのパーツ構成も違います。社外品は純正品の倍以上のスピードで摩耗が起こる場合や、鳴き、効き加減(カックンブレーキなど)など、組んだ後に問題が起こるケースが目立ちます。

先述の通り社外品は発注後の供給が非常に早く、整備士の段取りの不手際をカバーします。それに加えて仕入れ価格の大差もありますから、たとえ最高性能だとわかっていても純正品を注文する機会が減ってしまったのかもしれませんね。


MK樫山【ブレーキシュー左右(リア)】Z0043-10【DAIHATSU/ダイハツ】ミラ【L275S/L285S】2006年12月~

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ITS