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燃料ポンプ不良の早期発見のために(ダイハツ ハイゼットカーゴ EBD-S321V, KF-VE)

24ヶ月点検でお預かりしたダイハツ ハイゼットカーゴ。イグニッションキーをONの位置にしたとき異常に気がつきました。

平成21年式 EBD-S321V KF-VE 3AT 走行距離 109,000km


エンジン始動直前、燃料ポンプのザラついた作動音が荷室から聞こえました。そしてエンジン始動後も、ラジオのホワイトノイズに似た雑音を発します。

走行距離的には少し寿命が尽きるのが早い感じがしますが、燃料に不純物が入っていることが珍しくなく、特定の場所で給油した場合と、いろいろな場所で分散給油しているクルマとを比較すると、前者の方が、燃料系統を痛める確率が高くなります。

こちらのハイゼットカーゴは商業利用で、特定の給油所で給油していた期間が長かったようです。

交換前提で取り外した燃料ポンプです。

近年の燃料ポンプは、燃料タンクに埋設され、フィルターと燃料ゲージセンダーユニットなどと共にアッセンブリされていています。燃料タンクを車両から離脱する方法で交換する車種も多いですね。

エアソーでフィルターを切開すると、真っ黒い粒子状の汚染物が内部から大量に出てきました。

燃料ポンプのブラシ接触部にも燃料が通過する構造ですから、負担が掛かってブラシが早期摩耗し、その摩耗粉も混入しているかもしれません。

キーをオンにしたときに数秒動作して停止するタイプが多いと思います。

燃料ポンプが最終的に動作不能になると、もちろんエンジンは始動しません。

時々作動音に耳を澄ませてみてはいかがでしょうか。

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