カテゴリ: メンテナンス一般

ベントレーミュルザンヌ ~車のよろず相談室4~

新車購入をご検討の方からご相談が寄せられました。

現在ベントレーのミュルザンヌを購入検討しているのですが、販売店も価格も今までの車とは勝手が違いすぎて参考になるものがないのでこちらに書かせて頂きました。

私は一度購入したら長く乗りたい派なのでメンテナンスこそ最重要だと考え愛車を可愛がってきました。

初代がボルボ750エステートで33万キロ 駐車場の都合でやむなく手放し、その後に購入した中古のクラウンは35万キロ、こちらは東北に転勤の際、ディーラーに雪国では適してないということで別の車を購入しましたが、いずれもまだまだ乗れる2台でした。

次に念願のミュルザンヌを購入予定なのですが、タイヤ、ボディーコーティング、エンジン添加剤についてお尋ねしたいことがあります。ディーラーでは営業マンが返答してくれたのですが整備のプロではないので納得のいく答えではありませんでした。

まずタイヤですが純正が英国ダンロップSPsportsmax 265/45zr20なのですが 見た目の問題から21インチを必ず勧められます。

車両重量も3トン近いので私は20インチのまま、できればブリヂストンに変えたいのですが良くないと言われました。英国車はブレーキがふわっとしててヒヤッとすることが多いのでタイヤには気を使いたいと思っています。静寂性とブレーキ性能を重視したおすすめタイヤ教えていただきたいですサイズ的に選択肢が少ないのも難点ですが。

次にボディーコーティングですが、まあこれはどこのディーラーでも自社の提携してるとこを勧めてくるの当然ですが、ガラスコーティングにしようかと考えております。

理由は洗車が好きなのと沿岸部に住んでいるので塩害対策を兼ねてと思っていますが、ネットで見ると情報が多すぎてわからないのと、比較サイトにいくと必ずどこかのメーカーに行くようになってて信用できないものが多いので、お勧めのコーティンショップ(関東)があれば教えて頂きたいです。

最後に添加剤ですが、これももちろんディーラーで使ってるいるものを勧められますが、丸山モリブデンのことを知るまでディーラーのものでいいと思ってました、新車のミュルザンヌにも長持ちの効果あるなら、是非使いたいと思っています。教えていただけると助かります。

長々と書いてしまいましたが、念願のミュルザンヌなので慎重になってしまい欲張って質問してしまい申し訳ございませんでした。お時間あるときにご返答頂けると幸いです。宜しくお願いいたします。


僕にとって雲上界のお車のご相談。僭越ながら以下に個人的な意見を述べさせていただきます。

1.タイヤについて

新車で装着されているタイヤは、アフターマーケット品とは別格のものが備わることがございます。まずは標準装着品をお確かめになられてからの交換をお薦めします。
仰せの通り選択肢の少ないサイズです。しかも、いわゆるスポーツ系で運動性能重視のモノがほとんどですから、制動性は問題なくても静粛性は概ね犠牲になります。
ご所望のブリヂストンでは静粛性を重視したラインに同サイズはないようです。静粛性を求める場合、ミシュランのコンフォート系タイヤが意外に良い場合があります。製造国や販売店によって差がありますので、もし新車装着品から交換をされる場合は、ミシュランの看板を掲げた老舗タイヤショップをお尋ねになるのが無難と思います。
ホイールサイズ(直径)は用意のある最も小さいものを選択いただくので間違いございません。

2.ボディーコーティングについて

お車の手入れ、洗車が苦にならない方には、旧来の固形ワックスをお薦めします。
上手に施工(主に下地の処理の巧拙次第ですが)されたコーティングはもちろん悪くなく、防汚効果は抜群ですが、自然で柔らかな艶感は固形ワックスの方が断然上です。それは淡色・濃色問いません。固形ワックス施工の塗装面は、高品質のオーストリッチ毛ばたきなどの滑走性が抜群ですから、普段の手入れも案外楽かもしれません。

3.添加剤について

最近ご紹介した二硫化モリブデン配合添加剤は、超微粒子の固体潤滑剤の分散体です。
メーカー保証が受けられる期間に、エンジンに不具合が生じたとして、固体潤滑剤の混入が認められると異物混入と判断され、原因が他にある場合でも、保証が受けられない可能性がございます。
僕個人的には、新しいうちから初期なじみのために注入しておくとよいと思いますが、メーカー保証も大切ですから、販売店の方とよくご相談の上、ご判断いただければと思います。
また、二硫化モリブデンなど添加剤を注入していなくても、エンジンの慣らし運転は必要です。慣らしというとしばらくの間、低回転で走ればよいと誤解されている方が非常に多いですが、徐々にエンジン回転を上げ、慣らし運転の終盤にはきっちり高回転(ただし高負荷にならないように)まで回してあげることが、長期に亘ってエンジンの好調を持続するためには重要です。

以上、参考になれば幸いです。

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