タッチアップペイントが格段に上手くなる方法(その3、修正編)

過去に2回、タッチアップペイントについてお知らせしました。

1. タッチアップペイントが格段に上手くなる方法(筆選びと筆運び)

2. タッチアップペイントが格段に上手くなる方法(その2、ホワイトパール・シルバー編)

ボディーパネルについたわずかなキズは、クルマが新しかったり、きれいに手入れされているほど目立ちます。

カー用品店に陳列されているリタッチ用のペイントを色番号で検索し、蓋に添付されたステッカーで同色を確認したにもかかわらず、逆に目立ってしまったという経験がおありと思います。

こちらは黒っぽいパールメタリックの補修痕です。

周囲のオリジナル塗膜より白っぽく見えています。

拡大します。

オーナー様の努力の結晶ですが、ごめんなさい。拭き取らせていただきますね。

あまりご存じでないのですが、市販のタッチアップペイントはやり直しができます。タッチアップペイントはシンナーで簡単に拭き取ることができ、オリジナルの塗膜はシンナーにほとんど侵されません。

元の傷はこのよう長さが数ミリの丸くついた小さな線傷でした。

黒っぽいボディーに白い傷は確かに目立ちます。しかし、どれだけ慎重に塗ろうとしても市販のタッチアップペイントに付属の筆ではこのサイズの傷には不向きで、かつ色が合わないのです。

僕は廃業された鈑金塗装工場から塗料の原色を分けていただき、棚にストックしています。

原色が豊富だと調色がイメージ通りにできるのです。

配合されている原色を調べたら適度に混ぜ合わせ、マーブル状にします。

無段階に近似色の色調が現れますので、よく見る立ち位置から目立たなくなるような色を選び、筆先がキズからはみ出さないように塗り込みます。

小さなキズ補修には上野文盛堂の筆、ウッディーフィットが抜群。私はイタチ科のコリンスキー2/0サイズ愛用です。市販のタッチアップペイント付属の筆先と比較してみてください。広がった樹脂の筆先では線傷の内部を精緻に描くことは不可能と思います。

キズの部分は凹んでいますので、全く同じ色を塗るとパールやメタリックが反射して目立ちます。やや暗めにするのがコツでしょう。

さらに傷で凹んだ部分をウレタンクリアに調色を混ぜつつ盛り上げ、さらに平らに仕上げたら、もっと目立たなくなるのですが、側面パネルの補修としてはこれで十分。10分程度の短時間施工で防錆も大丈夫です。

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