ルーフシェルから剥離した布地が、だらりと垂れ下がります。
布地とシェルの間に介在する発泡ポリウレタンのスポンジが、高温や多湿の環境で加水分解して、布を保持できなくなるのが原因です。
平成18年 アルファ147 GF-937AB TwinSpark Selespeed 走行距離 53,000km
輸入車は日本の気候・環境に合わないからと言われますが、きっと本国でも程度の差はあっても同じでしょう。ポリウレタンの加水分解は回避できないのです。
こちらのアルファロメオは、車齢14年で完全に布地がシェルと分離し、全ての座席で頭頂部に布地が触るようになり修理を承りました。
A, B, Cピラーのガーニッシュ、アシストグリップ、サンバイザー、ルームランプ等を慎重に離脱します。幸いルーフライニングは座席の背もたれを水平に近くすると、ハッチバックから無理なく取り出せる大きさ・形状でした。
天井の両脇に備わるのは、カーテンエアバッグです。ルーフライニングを押し破って展開するようです。
ここからは、同業者様にご紹介いただいた専門業者様に依頼します(京都では同種の作業請負業者が少なく、本当に助かりました!)。
一方、国産車では、天井内張り(ルーフライニング)の剥離はほとんどみかけません。以前から高意匠の不織布製に置き換わり、簡単には劣化しないのです。コストと機能を両立した素晴らしい技術だと思います。
↓今はインターネットで簡単に素材が手に入ります。DIY派の方におすすめ。
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