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ショックアブソーバ交換で快適なカーライフを《完成編》(レガシィ GF-BH5 乗り心地改善)

前回記事『ショックアブソーバ交換で乗り心地の快善を (スバル レガシィ GF-BH5)』の続きです。

平成11年式 GF-BH5 EJ20 4AT 走行距離 90,000km


特にフロント側のショックアブソーバに著しい機能不全が確認できました。参考記事
そして、ショックアブソーバと車体の間に配置されるアッパーマウントも同時に交換します。

アッパーマウントはゴムと金属で構成されています。ショックアブソーバのピストンロッドからボディに伝わる不快な衝撃や振動を緩衝する役割を担っていますが、細かいひび割れと、経年の変形(左:旧装着品 右:新品 旧装着品は中央部分が盛り上がっています)で必要以上に上下動してしまい、せっかく交換するショックアブソーバの動きを阻害してしまいます。

さらに、ピストンロッドの底突きを防止する発砲ウレタン製バンプラバーにもひび割れが見られました。一気に劣化して崩壊するウレタンですから、今回を機に新品に交換しました。

リア側のショックアブソーバ取り付け上部へは、トランクルームの前端側方、ラゲッジマットを取り外すとアプローチできる親切設計でした。車種によってはリアの側面内張りを全て取り外す必要がある箇所です。

リア側にも新品のKYBを組み付けました。

車高はショックアブソーバの反発力が正常になり、7mmほど上昇しました。

いつもの山坂道にタイヤエアゲージを持って出かけます。

ショックアブソーバ交換前は全く気にならなかった少し高めのタイヤの空気圧。ショックアブソーバ新品交換後は随分跳ね気味になりました。ショックアブソーバの機能が損なわれると、不適切なタイヤ空気圧も感じにくくなるようです。峠道に差し掛かる路肩で指定の空気圧に調整し直すと、落ち着きのない跳梁はすっかり収まりました。そして、カーブ途中にある大きな凹凸を感じない滑らかな旋回。余分な動きが少なくなったことで体感速度は下がります。

4輪それぞれの接地がすぐ手の届くところにある感覚は、身丈に合った誂えの衣服をまとうのと似ていて、車体が小さく、軽くなったように錯覚します。

各部サスアームの調整、アライメントやステアリング中心の調整を経て完成としました。お渡し後の感想などコメントいただけると大変嬉しく思います。この度は、作業のご依頼誠にありがとうございました。

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