カテゴリ: アルファロメオ

釈然としなかった試運転のワケ(アルファロメオ147, 156 ブレーキパッド異常)


店にはアルファロメオが2台入庫しています。一台はサスペンション整備のアルファ147、もう一台は車検整備のアルファ156。
156は、ロワーアームボールジョイントブーツに著しい破れが見つかり、保安基準不適合でアームASSYで交換しなければならないところ、同一形式サスペンションのアルファ147が偶然ロワーアームの交換作業を実施しましたので、取り外した使用可能なジョイントブーツをオーナー様のご了解を得て分けていただきました。

ジョイントブーツを移植してスプリング式のリングを装着します。

そして、エンジンサイドカバーの腐食していたボルトナットを取り去った後は、トヨタ車のナンバーボルト取付け部のクリップナットを装着しました。

さて、サスペンションの整備が完了した147が、リフトに掛けられている理由は、試運転時に時々左前から聞こえたタイヤ回転同期の擦過音の点検のためです。

サスペンション整備で回転系の部位には触れていませんが、昨晩仕事が落ち着いた時、気持ちが不思議なほど異音の原因を探っていました。こういう予感は大抵的中します。入念に点検すると、左フロントローターの摺動面の内側から1/4程度のところに荒れた線状の傷が確認できました。

ブレーキパッドかキャリパに異物が噛み込んでいるのかと観察すると、パッド摩擦材内部に製造時に混入したと思われる金属の異物がありました!

ドリルで揉み取ろうと試みますが、鋼のように硬く全く歯が立ちません。仕方なくグラインダーで削りますが、ほんの少し顔を出していた金属は大豆粒くらいで座金に到達するほどの大きなものでした(グラインダーで削りましたので一部しか残っていません)。遠方までお帰りになられますのでこれ以上ローターを傷つけないようにパッドの一部を削る緊急処置をしましたが、幸いパッドの端でしたので制動に問題は無いでしょう。

尚、こちらのブレーキパッドはアルファロメオ純正でした。

一方で156のリアパッド、パッドシムがずれていました。こちらもアルファロメオ純正パッドで、今年の6月に装着したばかりです。

アルファロメオの品質管理の一端を見た感じですが、お渡し前に発見できて本当によかったと思います。

↓僕も読んでいるメンテナンスブックです。アルファオーナー様におすすめの書籍です。

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