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マツダ デミオ 車検整備(GF-DW5W)

マツダ デミオです。以前、僕の過去の記事をご覧になられてご来店されました。足回りからの異音との主訴で、診断した結果フロントスタビライザブッシュの交換を実施したお車です。

今回は車検整備を承りました。6回目の車検となります。過去にどのような整備を行ってきたのか承知していない部分も多く、また、非標準部品の装着で、道路運送車両の保安基準に不適合になる箇所が散見されましたのでお客様にご説明申し上げ、順に作業いたします。

平成11年式 GF-DW5W B5 4AT 走行距離 97,000km

まず以前のスタビライザブッシュの作業をした際に気になっていた最低地上高。測定しますとフロント部、ミッションメンバー付近の最低地上高が9cm未満で保安基準不適合です。

お客様はメーカー不明のダウンサスを他所で装着したとおっしゃいますが、リアは標準車高くらいなのにフロントのダウン量が極端で、フェンダーとタイヤの隙間がほとんどありません。

↓取り外したコイルスプリングです。

実はこのスプリング、フロントとリアが逆に組みつけられていました(汗)しかもフロントスプリングに至ってはスプリングアッパーシートの向きが180度違っていてスプリングが曲がった状態で装着、縮む力が横方向に逃げてしまい、レートの低いリアスプリングが組まれている上、スプリングの機能が損なわれる装着方法で、まったくサスペンションの役割を果たしていませんでした。車高の前後アンバランスと極端な乗り心地の悪さに納得です。

また、排気管が残念ながら保安基準不適合(車体後部からの突出)でしたので、ノーマルマフラーに。

デイライトが振動センサーで点灯、消灯するので、点滅とみなされるおそれがあり取り外し、さらに社外品のHIDが装着されていて、焦点の違いでロービームの光軸が出ないためノーマルのハロゲンバルブに。

次に下回りです。
ドライブシャフトアウターブーツに亀裂

ロアーアームボールジョイントブーツにも亀裂

エンジンオイルプレッシャースイッチからオイル漏れ

さらに、追加で依頼のありましたアイドリング時の不快な振動と、発進時のゴトッという異音の原因探求です。

点検のためにエンジン、ミッションマウントを取り外し。

ミッションメンバー前方に取り付けられるマウントに断裂がみられました。3箇所すべて新品に交換です。

その他すべての整備が完了し、お客様に試運転してもらいますと、新車のときのような滑らかな乗り心地と、不快な振動の解消に喜んでいただけたようで安心いたしました。この度はご用命誠にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いします。