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梅雨時期の失火。結露を繰り返すディストリビューターの対策(スバル ドミンゴ E-FA8)

はじめてコンタクトがあったのはちょうど4年前。

「クルマも私も歳をとってしまっているのですが…」とおっしゃる年配のご主人。

お世話になられていた整備工場が廃業され、最寄りの正規販社に出向かれたものの、よい感じの対応をしてもらえなかったと、とてもお困りの様子でした。

当方にお声が掛かったのは、たまたまお住まいの近くだった。ということです。

新規のお客様でしたが、いままで特定の整備工場でお世話になられていたということで、安心してご相談を受けました。

平成10年式 E-FA8 EF12 CVT 走行距離58,000km

最初の依頼は、梅雨真っ只中の車検整備。ディストリビューターキャップ内部に結露を認め、清掃してご納車するも、次の秋雨の時期には再度結露を起こしてエンジン不調に。

↓キャップ内部全体に露滴がびっしり。

入念に清掃しますが、翌年の梅雨時には再度エンジン不調に。

23年で6万キロ未満という走行距離の短さから、結露しやすい走行パターンなのは想像できますが、年に数回同様の結露で失火するのは何とか対策したいところです。

気密不良の懸念と、内部腐食が酷かったので、ご了承を得てディストリビューターを新品にしますが、その後も数年間、結露による失火を繰り返しました。

結露した水は、黄色っぽくて揮発しにくい様子。

内部結露を清掃すると、キャップは本来黒い樹脂製なのですが、白っぽく変色しているのが認められました。樹脂から何か染み出してきているように思えます。

ドレーンホースが備わるディスキャップですので、結露してもエンジンの熱で蒸発が促進されると思うのですが、不調に陥ったキャップ内部はいつも露滴でびっしり満たされているのです。

このままでは根本解決は難しい様子。

他車種にも範囲を広げてWebサーチしましたところ、古いメルセデスのディスキャップの記事が目に留まりました。

それは、純正のディスキャップ内部に施されていたコーティングがいつの間にか廃止され、純正を装着すると結露が起こりやすくなったとのこと。

従来製法のコーティング有りのキャップは社外品しか入手できないのですが、それに交換したところ、すっきり解決。原因はディスキャップの材質だったというお話でした。

これは直面している事例とそっくりです。

物は試しで、4:1のウレタンクリアーでしっかりコーティングしてみます。

さすが外装塗装の材料。艶が違います!

これで秋雨の時期まで様子をみましょう。

↓こちらは、手軽なスプレータイプの2液クリアーです。

SOFT99 ( ソフト99 ) ペイント ボデーペン ウレタンクリアー 08006 [HTRC2.1]

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