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イタリア本国仕様スポーツセダン(アルファ156 selespeed GF-932A2 コイルスプリング交換)

純正ローダウンとか、オリジナルローダウンと称されるコイルスプリングが新車から装着されるアルファ156。走りを無視した外観重視のそれはインポーターがマーケットリサーチした結果でしょう。低く構えたフォルムをスポーツ車らしいとする購買層は非常に多く、この販売戦術は間違いではありませんでした。

最初ローダウン仕様などとは知らず156をリフトに掛け、サスペンションが伸び切ってホイールがダラりと垂れ下がった状態を見、ホイールストロークの意外な長さに驚きました。

ローダウン仕様を山坂道に持ち込むと、カーブを曲がる途中に凹凸があるときなど、特にフロント側が底突きしてしまい、サスペンションとしての機能が完全に停止。非常に怖い思いをします。あれだけのサスペンションストロークを全く使えていないのです。

さて、今回乗り心地改善を承ったのは、純正ローダウン仕様以上に極端な仕様の車高調が組まれているものを、イタリア本国仕様にするというものです。苦労して検索、手配したイタリア本国仕様純正コイルスプリングに組み合わせるショックアブソーバはKYB Excel-G。

平成13年式 GF-932A2 2.0TS selespeed 走行距離105,000km

元組まれていたのは、ストロークの短く硬いコイルスプリングとそれに見合う硬いダンパーの組み合わせです。
フロントの形状比較

そしてリアの形状比較

装着されていた車高調は一見して動きにくそうな足回りとわかります。

そして、先ほど組み込みが終了し、暫定仕様で試運転しました。非常にしやなかで、かつ芯がある乗り心地です。そして操舵の156独特のフィーリングはむしろ鋭くなりました。

リフトアップすると、これだけのロングストロークです。懐の深さがわかります。これでHNS峠も滑るように走破することでしょう!

そして、本日、作業途中に初めてご来店された1963年式のルノーのセダン。
修理のご相談ですが、僕がどれだけお役に立てるでしょうか…

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