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日産 ステージア 25X Four エンジンアイドリング及び、吹き上がり不調(E-WGNC34 イグニッションコイル交換)

日産 ステージアです。

「半年くらい前からアイドリングが不調になり、ディーラーに持ち込んだところ1番シリンダのダイレクトイグニッションコイルの不良と診断された。1番から6番全てのコイルの交換を奨められて高額な修理費用に困惑している。悪い部分だけの交換ではいけませんか?」

とのご相談です。

平成9年 E-WGNC34 4WD 走行距離 87,500km


もちろん、当座の調子を確保するだけなら悪い部分だけの交換で差し支えありません。ただ、似た環境に晒されていたダイレクトコイルです。修理直後に別のコイルが故障する可能性が十分あり、正規ディーラーでは全交換を奨めているのでしょう。

しかし、他メーカーと比較すると故障頻度が高い感じがする日産ストレート6のダイレクトイグニッションコイル。

まずは、当方でも症状の確認のためにGスキャンを接続します。

故障コードの検出は無しでした。当然エンジンチェックランプの点灯はありません。しかし、アイドリングは明らかに不調で1気筒死んでいる感じがします。

パワーバランステストをします。

まず1番シリンダの不良が明確になりました。外部診断機のパワーバランステストは、目的のシリンダの燃料噴射を止めます。

1番シリンダの不良と結果が出た段階では、燃料系統に不具合があるのか点火系統に不具合があるのか、それともエンジンの機械的な不具合であるのかはわかりません。

そこで、不良シリンダのコイルを他のシリンダのコイルと入れ替えて不良箇所が移動するかどうかを見ます。

今回は1番と3番のコイルを入れ替えました。結果、不良箇所が3番シリンダに移動しましたので1番コイルの不良が原因とはっきりしました。

チェックランプ不点灯のコイル不良は初めての経験です。ディーラーでは波形(?)を確認されたとのこと。6番シリンダも怪しかったとおっしゃいますので、今回は1番と6番のコイルを新品に交換することにしました。

インテークパイプを取り外し、コイル直上のカバーを取り外すとダイレクトコイルが見えます。

そしてこのカバーは組み付けないことにしました。次に別のコイルが調子を悪くしたときに交換を容易にするためです。熱的にも負担が少ないのではないかと考えます。

一番アプローチのし辛い3番、4番に新品コイルを配置して、修理完了としました。

これで他のコイルが痛んでも、次回からは簡単に交換ができます。お客様も僕もいろんな負担が減ります。日産ストレート6に気持ちいいフィーリングが戻ってよかったですね。この度はご用命誠にありがとうございました。

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