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修理人的燃料滲出抑止処置(スバル インプレッサ WRX STi GH-GDB ガソリン臭対策)

「ここ最近は、気持ち悪くなるぐらい臭いが酷いんです…」

平成14年式 GH-GDB EJ20ターボ 6MT 走行距離 105,000km

寒い季節になると冷間時にガソリン臭がするということで、以前からご相談がありましたスバル インプレッサ WRX Stiです。
前回までは、お預かり時に気になるガソリンの臭いはほとんどなく、揮発性の高い液体ですから原因の特定には至りませんでした。

ところが、今回クラッチペダルの操作感改善のためにお預かりした際、ガソリン臭のその後の状況が悪化している様子を伺い、こちらを優先して点検することにしました。

ガソリンの臭いは温間でもはっきりと分かるくらいでした。右バンクのインテークマニホールド下です。短い燃料ホースから滲みが確認できますが、そう簡単に取替えができる場所ではありません。

以前、同年式のレガシィで同様のホースを部分交換し、ガソリン臭が解消した事例があります。ガソリン臭の原因を探る(その2、スバル レガシィ BH5)

こちらの作業の際、離脱が困難だった奥のホースは、締結バンドの締め込みのみで燃料滲出が止まったことを思い出し、今回も、インテークマニホールド離脱など、大掛かりな作業をせず、ホース締結バンドの増し締めを試みることにしました。年式相応の劣化が各部に見られますから、できるだけ少ない部品の離脱で作業するのが良い場合が多いのです。

しかし、非常に狭いスペースの作業です。このようにプラスビットを削って短く加工し、ビットドライバーに装着。締結バンドのビス頭に挿入できるようにします。

複雑に入り組んだ構成パーツの間隙を縫います。もちろん手指が入りませんから、下のイメージのように長いドライバーを3本駆使してビスの締結を行いました。

そして数十分の作業で増し締め完了し、目視でわかる燃料滲出は止まったようです。

この年式のスバル車は各燃料ホースが同様のホースバンドで締結されていますが、より高温で狭い場所ほどラバーホースの硬化収縮が見られます。どうぞ、今後の経過をご観察ください。

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