カテゴリ: スズキ

自動車整備のインフォームド・コンセント(スズキ ワゴンR LA-MC22S エンジン異音修理)

「1か月ほど前からエンジン始動後、エンジンルームよりキュルキュルと音がするようになりました。そして、少しずつですが音が大きく、長く鳴り続けるようになってきています。また、アクセルを踏んだりエアコンをONにすると大きくなります。」

と、エンジンルームからの異音についてご相談がありました。

スズキ ワゴンR 平成15年式 LA-MC22S K6A 4AT 4WD 走行距離83,000km


初めて拝見するお車です。最初に頂いたメールには、その他にも自動車の調子に関するご質問がありました。それは、異音、走行性能、制動性能など、ご自身のお車に対する興味の深さを感じる内容でした。
伺う範囲では、年式走行距離と比較してコンディションに心配な部分がありましたので、直接拝見した上で、修理の方針をご相談することにします。

スズキのK6Aエンジンは、非純正の補機駆動用ベルト装着で耳障りなスリップ音が発生することが多いと思います。もし、純正品装着で同じような音が確認される場合は、磨耗や劣化による張力不足で交換時期を示しています。

今回は、概ね予想通り、非純正のベルト装着でした。

そして、まだ劣化するには早い比較的新しい外観の補機ベルト。近傍のタイミングチェーンカバーなどに付着し、堆積したベルトの屑が磨耗の異常な速さを表していました。

純正品を取り寄せ、適切な張力で装着。

ご説明の過程で追加のご依頼があったクーラント交換。

サブタンクの内側にはヘドロ状の異物が堆積していました。アルミや鉄の酸化物だと思います。

ラジエータのドレーンコックにもサブタンクと同様の付着物が確認でき、クーラント交換管理が適切でなかったことを示します。これ以上水路の腐食が進行しないように新しいクーラントを注入しました。

あと2年、このお車とお付き合いしたいとのご希望で、大変熱心に僕の説明を聞いてくださるオーナー様は、自動車の構造や、不調に至る過程、考えられる原因、そして修理の方法を、端的にご説明申し上げるや、大変深くご理解くださいました。

自動車の状態も、その使用方法も様々です。オーナー様と、実際修理に携わる整備士との意思疎通が、何より重要な要素なのかもしれません。

関連記事『ショックアブソーバーが担う仕事を体感する(LA-MC22S スズキ ワゴンR 乗り心地改善)

Published by
ITS