カテゴリ: アルファロメオ

可動部でキンクする電線(バックランプ不点灯 アルファロメオ 156 GF-932A2 車検整備)


24ヶ月点検と継続検査代行(車検整備)のご相談でご来店されたアルファ156は、左側バックランプが点灯していませんでした。

平成12年式 GF-932A2 2.0TS 5MT 走行距離 110,000km


その日、お帰りになられてから電球の不良ではないことをご自身で確認され、同車種のお知り合いから、トランクとボディーを繋ぐ部分の断線の可能性があるとの情報提供をいただきました。時々、テールランプ関係のヒューズが溶断することもあるとのことですから、そのトランクからボディーの間のコルゲートチューブ内の状態を点検することにしました。

トランク開閉動作をすると屈曲する部位があります。この局部の電線が疲労で断線しているのでしょうか?

ワイヤーハーネスのコネクタを一部離脱して、ラバー製のコルゲートチューブを移動させます。

1本は完全に断線し、その他数本は、金属芯がむき出しになっていました。

これはいわゆる「キンク」です。単純な屈曲の繰り返しで断線したのではなく、局部が捩れながら屈曲し、千切れるように断線したようです。被覆がめくれている箇所を見ると捩れの様子が分かります。

ストレス軽減のため、屈曲部から少し離れた部分で配線を継ぎ足します。

配線同士の接続は、しめ縄の要領で引っ張り強度を確保して、補強のため高温のコテで半田を瞬間的に少量流し入れます。

無事な配線は捩れにくくなるように数本ずつ束ねます。

元通りコルゲートを装着すると、屈曲の具合が緩やかになりました。

そして無事バックランプ点灯し、継続検査(車検)に間に合いました。

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