カテゴリ: アルファロメオ

アルファロメオの純正カーオーディオ 盗難防止パスコード エラー の復旧(アルファ ミト Mito CDチューナ))

重要保安装置であるワイパーは、国産車ならそう故障することはありませんが、イタリアの車は違います。

強い雨の日に高速モードでワイパーを作動させていたところ、往復回転運動のちょうど折り返し点(ワイパーアームが最も立った位置)で停止。モーター音だけ空しく響き動かなくなったと連絡が入りました。

平成21年式 アルファロメオ Mito 1.4リットル 199A8000 6速MT 走行距離 70,000km

伺う症状から、「また」ワイパーモーター内部の樹脂ギアの摩耗だなと思いましたが、確認してから部品注文しようと、晴天時の入庫をお願いしました。

簡単な点検で、やっぱりモーター内部ですね、とオーナー様にお伝えしましたら、今回のワイパー不調と関係あるのか同時期にカーオーディオが不調になったとのこと。時々は動くものの、不調を感じてからは「Code error」の文字が表示されたままフリーズすることがほとんどとおっしゃいます。

これは輸入車のカーオーディオによくある仕掛けで盗難防止機能です。取扱説明書を読むと、

パスコード

オーディオ専用のパスコード(暗証番号:4桁)による盗難防止機能を備え、車側のボディコンピューターによりオーディオ電源を制御しています。仮に不心得者がオーディオユニットを取り外して持ち去り、ほかのミトに取り付けても作動しません。

以下のときは、正しいパスコードを入力しないとオーディオが使えません。 ・車の購入後、オーディオを初めて使うとき ・バッテリー電源が長時間途切れたあと(関連回路のヒューズやバッテリーの交換時など)

パスコードカード

パスコードカードには、オーディオの型式、シリアルナンバー、パスコード(暗証番号)を記載しています。

パスコードの入力

  1. パスコード(暗証番号)が未入力のときに⦿7をONにすると、[Radio code]が約2秒、続いて[Enter code —-](暗証番号を入力してください)が表示されます。
  2. [—-]が表示されているとき(約20秒間)に、①から⑥までのプリセットキーを押して4桁のパスコードを入力すると、オーディオが使えるようになります。

ひとこと

・7などの番号は、表紙折り返し部分を開いて「各部の名称」を参照してください。 ・パスコード保護のため、入力したパスコードは表示されず、「*」が表示されます。 ・パスコードの入力に20秒以上要したり、入力が途中で放置していると、入力を促すため[Radio code]が2秒、続いて[Enter code —-]が表示されます。

パスコードを間違えたとき:

パスコードを間違えて入力するとエラーとなり、再び[Radio code]が2秒、続いて[Enter code —-]が表示されます。20秒以内に正しいパスコードを入力してください。

パスコードを連続して間違えると、電源がロックされて待機状態になります。この待機時間は、誤入力の頻度に応じて長くなり(1、2、4、8、16、30分、1、2、4、8、16、24時間)、最長24時間にもなります。

-アドバイス-

・パスコードカードは日常的に使わず、盗難時でも探せる安全な場所に保管してください。 ・誤入力でロックされると[Radio blocked/wait](入力停止中、解除後に再入力)の文字が表示され、このパスコードの表示中(待機時間)は、パスコードを入力できません。表示が消えてから再度パスコードを入力してください。

不心得者の件(くだり)が直訳的で笑えますが、この手順を踏もうにもパスコード入力の画面は出現しませんから入力できず(お客様は車検証入れにパスコードを保管されていました)、そもそも車両とうまく通信できていないか、オーディオ本体の不調の可能性があります。

この2つの可能性の分離は難しく、リサイクルパーツのマーケットプレイスでパスコード付きのものを探しますが、高価すぎて勇気が要ります。しかし、大抵このようなオーディオパスコードの類は世界中の誰かが読み解く方法を確立していて、それに希望を託し、パスコード無しの新車外し品を安価に入手しました。

取り寄せたものは数日で到着し、早速車両に取り付けると、

取扱説明書に書かれたパスコード入力の画面が出ました。これで元付いていたオーディオ本体が不調だと判定できました。

ここからはパスコードの入手です。

オーディオを取り寄せている間に世界中を探しました。辿り着いたのは15年ほど前に偶然見つけたWebサイトでした。当時アカウントも取得済みでしたのでログインも問題なく、早速該当のコミュニティにアクセス。

驚いたことに、ものの1分ほどで正確なパスコードを出してくれるのです。

予想以上に簡単で全く盗難防止にはならないですが、あまり意味のない仕組みと思いますのでこれでいいと思います。

そして最後の作業、作動不能になったカーオーディオ内部からお気に入りのCDの救出です。CDのユニットは内部機構の大抵一番奥です。

これはCD取り出し後の写真ですが、赤丸のユニットです。傷をつけないように取り出すために直接駆動モータに通電して救出しました。

Published by
ITS