カテゴリ: トヨタ

アイドリング不調のトヨタ アレックス(最終回、CBA-NZE121、EGR点検)

スロットルボディの清掃でアイドリングの不調が解消したと思ったトヨタ アレックス(前回記事『アイドリング不調のトヨタ アレックス(その3、CBA-NZE121)』)。お渡し数日後、以前と全く状態が変わっていないとオーナー様から連絡が入りました。

平成16年式 CBA-NZE121 1NE-FE 4AT 走行距離 52,000km


慌てて状態を確認します。お渡ししたときよりひどいアイドリングの不安定さです。規定回転数650rpmを下回り、500rpm以下で車体がブルブルと大きく振れるほどでした。スロットルボディの清掃時、不調だったどこかの機能が偶然回復していたようです。ただ、エンジンの回転上昇は最初拝見した状態より格段に良くなっていますので、スロットルボディー清掃の効果はあったようです。

G-Scanでデータモニターしますと、インジェクタの通電時間(燃料噴射時間)が4.1msecと長いことに気が付きます。

おそらく増量の補正が加わって、それでも尚不調ということですから、アクティブテストで燃料をさらに増量させてみました。

テストできる上限まで増量補正すると比較的安定したエンジン回転になります。すなわちエアフロメーターで測定した吸入空気より多くの空気が入っているということです。二次エアの流入が無いと仮定してスロットルボディ下流で空気を吸う場所といえば、「EGR」でしょう。

EGR(Exhaust Gas Recirculation)は、排出ガスのNOx低減や、燃費向上のために備わる排出ガス再循環装置です。アイドリング時には排出ガスが混入しないように弁が閉じられているはずですが、閉じ不良の可能性が考えられます。

アクティブテストのメニューでステッピングモータ式EGRバルブのステップ数を増加させてみました。すると同種のアイドリング不調が助長されました。

EGRバルブを観察します。電子スロットル仕様1NZ-FEのEGRバルブは水冷式です。

取付けビスに塗られたイエローペイントを無視してステッピングモーターを離脱しました。

EGRバルブ本体側には金属の丸いプレートがあり、EGRバルブと連動しているようでした。

固着を解くイメージでEGRバルブを指で何度も開閉を繰り返したり、弁を回転させたりした後、元通り組み付け。

指で直接バルブ操作したので密着不良が解消したのでしょう。アイドリングは規定の650rpmでピタリと安定!燃料噴射時間も2.0msec台になり、正常で静かなアイドリングが戻りました!

診断の過程で無駄な部品交換が全く無く、ピンポイントで不良箇所を特定できたことを大変嬉しく思います。今は一時的にEGRバルブの動作が正常ですが、再発の可能性と作業のお見積もりをお客様にご提示申し上げ、ご判断をお任せすることにしました。

アイドリング不調のトヨタ アレックス(CBA-NZE121)
アイドリング不調のトヨタ アレックス(その2、CBA-NZE121)
アイドリング不調のトヨタ アレックス(その3、CBA-NZE121)

エンジンオイルは1500km前に交換したとのことでしたが、メカニカルノイズが気になりましたので、この機会に良質のエンジンオイルを注入しました。特にタイミングチェーンの耳障りなノイズが低減されます。

Published by
ITS