僕の得手勝手な性格を見抜かれてか、オーナー様にうまく唆されてジムニーシエラのリフトアップキット(3インチ)を組んだのは、もう4年も前のことです。
10センチほどボディーが上がった外観は、天下を睥睨(へいげい)する居丈高なスタイルに仕上がりました。
リフトアップの光と影 その2(スズキ ジムニーシエラ JB43W)
その時、同時に持ち込まれたJB23W(軽ジムニー)用バンパーガードは、普通車のJB43Wジムニーシエラには簡単に流用装着できなかったのですが、大がかりな細工を敬遠して、ガード重量を支える程度の暫定仕様としていました(一部鉄片溶接)。
バンパーガード取付部であるフレームの前端形状が軽のJB23Wと随分異なっていて、すっきりとした形でないのが簡単に装着できない理由です。
その後、バンパーガード内側にウインチを追加装備したのですが、先の似非マウントでは強度不足の懸念があって、緊急時の使用に本当に耐えられるかは未知でした。
オーナー様も同様の心配をされていて、分厚いLアングル材を手に、これを今の鉄片の代わりに使ってはどうかと提案されますが、どうせやるからには良いモノに仕上げたい気持ちが湧いてきます。
というわけで、腰を据えて抜本的にフレーム先端構造を作り変えることにしました。
溶接作業に欠かせなくなったSnap-onの自動遮光シールドは大した性能で、鮮明な溶鉄の「池」の様子が見られる上、両手を使えるメリットが非常に大きいのです。
いびつな形状の先端部は思い切って切断。厚みのあるLアングル材を組み合わせ、車両側フレームの内部にピッタリ入り込む角パイプを製作して奥に挿入。出代(でしろ)を左右均等に調整して元のフレーム切断端面でグルっと一周溶接しました。
赤丸の突出部分が新造です。
写真の高強度ボルトを使って、ウインチマウントとバンパーガードを共締めする構造で、ボルトを目一杯締めても角パイプが潰れて変形しないように、分厚いスペーサーを内部に配置しています。
日常作業の合間に少しずつ進めていたフレームワークは、実に3週間を要しました。
これで安心してウインチを掛けられますね。
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