国産車では珍しい雨漏りのご相談です。
いつもお世話になっています。
本日、朝にラパンを発進しようとした際、室内ルームランプ付近からと思われる数滴の飛沫を顔に感じました。
昨日の雨の影響で天井内張り内に水が入ったものと思われます。室内ルームランプ上部に外装のラジオアンテナがあり、防水性能(パッキン等の劣化?)が低下しているためと考えております。
室内への水漏れなのでやはり早急に修理した方がよいですよね?
平成21年式 CBA-HE22S F6Aターボ CVT 走行距離 94,000km
ルーフ前方に取り付けられたアンテナベースにシリコン系液体シールを塗布して治ったとのWeb修繕事例を伺いましたので、まずは状態を確認して処置することにしました。
目視確認する限り、パッキン密着痕に途切れた場所はありませんでした。全体的な密着不良を改善する目的でシリコンシールを適量塗布し、簡単なシャワーテストを経てお渡ししました。
ところが約1か月後、雨漏り再発の連絡が入ります。
最初の雨漏り時も、今回も、猛烈な豪雨の後であったことから、漏洩箇所の特定も、シャワーテストも不十分だったようで、お客様には大変ご迷惑をお掛けしました。
再度お預かりし、集中豪雨に見立ててシャワーの勢いを強め、噴射時間も長くしてみたところ、シャワー開始から数分後に滴下がゆっくりと始まり、だんだんと勢いが増しました。そして、シャワーを止めても、しばらく雨漏りが続く不思議な現象でした。
内側から観察すると、ルーフとアンテナベースの密着部からではなく、中心で固定しているボルトを水が伝っているようです。雨漏りの時間差を見ると、アンテナベース内に一旦水が溜まっているようですから、新品のアンテナベースを取り寄せると共に、内部の構造を見てみました。
接着で非分解かと思いましたが、予想に反して分解可能。内部のPCB(プリント基板)には腐食が見られました。
白いパッキン部はルーフより高い位置にありますから、多量の雨が降るときに限って、PCBの部屋に水が入っていたようです。シャワーを止めてもしばらく滴下が続く理由もわかりました。
元々個別に部品の供給がありませんから、接着密封がいいように思いますが、新しいアンテナベースには対策が講じられていることを願います。
↓ラパンターボとの相性がよく好評いただいている100%化学合成油です。