「乗っていてあまり楽しくないんです。軽自動車だから乗り心地ってこんなもんなんでしょうか?」
平成12年式 GF-HN11S F6Aターボ 5MT 走行距離 108,000km
助手席で落胆気味にお話しされるお客様は、昨年こちらのスズキのKeiを中古車で購入されました。
アクセルに軽く足を乗せると、小さい車体は、タイミングベルト式のF6Aターボエンジンで軽々と加速され、千本通りを南下します。
ところが、ショックアブソーバの機能が完全に損なわれていて、重心が高めのKeiは、走行中に路面の起伏を大げさにとらえて車体を大きく揺さぶります。
これでは短距離のドライブでも、乗員の姿勢(特に頭部)が落ち着かないでしょう。マニュアルミッションの軽を楽しむどころか、大変つらかったことと思います。
取り外したアブソーバは封入窒素が完全に抜けて反発力がなく、手で軽く押し込まれたピストンロッドは、そのまま戻ってきませんでした。
フロントのストラットアッパーマウントは、内部のゴムが圧縮されて変形し、大きな遊びができていました。走行中の「ゴトゴト」音の原因です。
お客様との相談の結果、純正よりしっかりしたものを、とのご希望で、KYB NewSRスペシャルを選定。
シェルケースが一回り大きくなり、安定と、余裕の減衰を提供します。
今まで何度も申し上げてますが、市販車の乗り心地はタイヤとショックアブソーバで決まります。足回りが適正になって、軽自動車らしく、よりコンパクトに、キビキビ走るようになりました。
近距離だけでなく、長距離も快適なドライブをお楽しみください。
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