始動不良のご相談があったプジョー206CCは、非常に弱々しくセルスターターが回るのでバッテリーの能力低下を疑いました。
3年経過した純正バッテリーは、テスターの簡易点検でも機能低下を示しましたので、新品に交換。
ところが、バッテリー交換直後にもかかわらず始動に軽快感がないばかりか、数回繰り返しエンジン始動しただけで、セルスターターは動く気配すら無くなってしまったのです。
平成14年式 GH-206CC RFN 5MT 走行距離 85,000km
近年は軽自動車も含めて、10万キロ走行未満でスターターのモーター部の不調はほとんどなく、稀にマグネットスイッチの接点不良があるのみです。交換前提でセルスターターを取り出して確認しました。
インテークマニホールド下に隠れているセルスターター本体の脱着のため、ラジエーターホースのエンジン側を離脱して作業スペースをギリギリ確保します。
↓作業性を考慮して配線を付けたまま取り出すセルスターター
一般的に高価なセルスターターですが、プジョーのそれは意外なほど安価で、リビルト対応がないのも納得です。国産車の同等品リビルトと変わらない価格なのです。
取り出したセルスターターのボディに浮かぶ冒頭写真のスリーダイヤ。MITSUBISHI JAPON のステッカー貼付がありました。
そして補給部品は自国メーカーのValeo。
故障したセルスターターの整流部は見事に溶損していて、ケース内部は夥しい量の摩耗粉が確認できました。
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