「昔のクルマは愉しかった」
そんな懐古の想いを抱く第一の理由は、自動車がとても小さく軽かったからでしょう。エンジンに力がなくても軽々と加速し、大型のブレーキ装置がなくてもしっかりと減速。そして、ハンドルもパワーアシスト無しで楽々操作。
「軽量」は、自動車にとって最大のアドバンテージです。
手の内に全ての操作が収まる掌握感が、安心と快楽を与えるのだと思います。現代の自動車は、様々な理由で大きく重くなりました。大きく重い動く物体を制御するのは大変ですから、運転者と接地路面の間には複雑な装置がいくつも介在し、愉しみと感じた部分の多くを奪ってしまったのかもしれません。そこで、今日、ショックアブソーバ交換でお預かりしたダイハツのエッセです。
拡大傾向の軽自動車が多い中、僕がいちばん軽らしいなと思うサイズです。特に横から見た台形のシルエットに可愛さが溢れていますね。過給器のない小さな660ccエンジンは、車体を軽々と加速させます。そして、小さなソリッドディスクのブレーキ装置で意のままに減速をコントロール。
今回の整備のメイン、窒素ガスが抜けきっていたショックアブソーバを一新すると『塊感』が増し、ハンドルの応答がより機敏になって、小さな車体がもっと小さく感じるようになりました。
アイドリング時に気になっていたエンジンの振動は、エンジンの重量を一番支える一箇所のマウントを交換するとほとんど気にならなくなり、アクセル操作に対する駆動力の応答も良くなったようです。
↓このボルトの取り外しのためバンパーは一旦離脱します。
日本固有の軽を、もっと軽自動車らしく。
諸外国製のオープンスポーツでなくても、ライトウエイトの極みと、その愉しさはすぐそばにあります。
《関連記事》
車種毎の設定を感じた KYB NewSRスペシャル(三菱アウトランダー, DBA-CW6W ショックアブソーバ交換)
ショックアブソーバ交換で乗り心地の快善を (スバル レガシィ GF-BH5)
ショックアブソーバ交換だけで改善する乗り心地(トヨタ ラウム CBA-NCZ20)
軽自動車だからと乗り心地をあきらめていませんか?(スズキ Kei, GF-HN11S ショックアブソーバー交換)
クルマのキャラクターとショックアブソーバ 2(スズキ ラパン CBA-HE22S, 乗り心地改善)
忘れていたドライブフィールを再び(DBA-AK12 マーチ12SR ショックアブソーバー交換)
ken says
1メートル転がしただけで違いが分かりました(^_^;)
これまでワンテンポ以上遅れてきたボディが、ハンドルを切ると同時に応答してくれます。まさに塊ですね(^^)昔乗っていたミニを思い出します。
たけし says
kenさん
いつもありがとうございます。
アブソーバを交換して、とっても軽自動車らしいエッセに仕上がりました。お出かけになられるのが楽しくなると思います。そうですね、ミニの感じに似ているかもしれません。
今後ともどうぞよろしくお願いします。