今夜、乗り心地改善をご要望のお客さまに、適切なサスペンションが備わる自動車の助手席に同乗いただきました。簡単なドラテク講座も兼ねています。
国産車であれば、標準より少し減衰力の高いショックアブソーバの装着を基本にします。乗り心地は、主観に依るところが大きいので、実際に体感していただくのが一番と思います。今回も同乗体験のための車両提供にご協力いただきました。
平成15年式 トヨタ ヴィッツ UA-SCP10 1SZ-FE 5MT 走行距離 223,000km
走行距離21万キロ時点で、TRD(KYB製)ラリー競技用ショックアブソーバを装着しています。KYB New SRスペシャルより高めの減衰特性を持つショックアブソーバです。市街地走行の低速度では路面の凹凸を感じやすく、この微小凹凸通過時の振動を不快と感じなければ、減衰力を高めにセッティングするサスペンションで乗り心地改善を体感いただけるでしょう。
運転技術にもご興味がおありでしたので、お客様も通過されたことのあるYMNK峠に舵を切りました。ツイスティな舗装道路は、山から流れ出る水などで部分的に浸食されては補修の繰り返しでとても荒れています。
減衰力もショックロッドの反発力も大きなTRDのアブソーバは、速度が増して強い入力が加わるほど車体を水平に保ち余分な動揺を発生しません。本当によい足回りですね。少し極端な特性のアブソーバ装着車両でしたが、助手席のお客様は、乗り心地に不快感はなかったとのことで、同様の方向でセッティングしたいと思います。
運転技術については過去の記事もご覧ください。山坂道の助手席を体験されたことで、より深く理解できることがあるかもしれません。