プジョー206CCは、油圧式自動開閉ルーフを備える Coupe Cabriolet。
CCには、フランス語で Coup de Coeur「一目惚れ」 の意味もあると言われています。車検整備でお預かりしている間、プジョーをご存知で無いお客様からも「綺麗なお車ですね」と… 外観の魅力を目いっぱい演出する存在はさすがです。
聞くところによると、右ハンドル仕様の206はイギリス工場での生産だったとのこと。当時、クーペカブリオレの輸入車が300万円を切るという、驚きの新車価格設定でもありました。
しかし、まだ日本に輸入されてから10年と少ししか経過しないのに、補修部品の供給が滞りがちで、それはフレンチに限らずイタリアンでも同様。お洒落な輸入車を存続させるために、技術的な困難も無視できませんが、それ以前に部品調達で悩む場面があります。
さて、無事アクティベートしたPP2000で206CCの車載ECUと通信します。
エンジンECUには、一時的な点火不良のフォルトを検出していました。現在は警告灯の点灯も不調もありませんので、経過を見たいと思います。そして、エアコン装置にもたくさんの一時的なフォルトを検出。
システム圧点検で、若干の冷媒不足がありましたので補充しましたが、オートエアコンの動作他、現在は問題ないようですので、フォルトを一旦クリアしておきます。プレッシャースイッチのコネクタ部分からパワーステアリングオイルの漏出が見られましたのでスイッチを交換します。
エンジンオイルフィルタも特殊形状です。
電極磨耗の見られたスパークプラグは通常寿命のものですから、定期的な交換が必要です。供給パーツはボッシュ製でした。
イグニッションコイルはこのように4気筒分がまとまっています。
車検整備を終え、約10日ぶりにリフトの束縛から解放され、クー・ド・クールは軽快に千本通りを駆け下りました。
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H.S. says
昨朝、お巡りさんからも「お洒落な車やね」と褒められました。仕事場に荷物を取りに行った5分の隙に2人の警官(上条恒彦似と『深夜食堂』のオダギリジョー似)が現れ、車の脇で何やら書類に記入中。慌てて戻ると、駐禁の取り締まりではなく、免許証の確認のみ。特に上条さんが、ライオンの美しさを絶賛し、マニュアル車であることを羨ましがり、「大事に乗ってあげてや」と言い残して去って行きました。魅力を振りまきながら機嫌良く走ってくれているのもたけしさんの修理と整備があってこそです。本当に感謝しています。
たけし says
H.Sさん
前回のオープンルーフの整備から今回の車検整備及びタイミングベルト交換に至る様々な場面で、ご協力とご理解をいただきありがとうございます。サービスマニュアルのご提供と、それを元に事前準備を入念に進めていたので、難解な作業を無事終わらせることができたと感謝しております。僕のできる範囲は限られていますが、精一杯お手伝いいたしますので今後ともよろしくお願いします。