前回記事『プジョー206CC オープンルーフ及びパワーウインド修理』の続きです。
複雑な油圧装置で作動する自動格納式オープンルーフのプジョー206CCは、油圧低下の異常で警報鳴り止まず、クーペボディのまま格納操作を拒みます。油圧低下の原因は、下の写真にあるパーセルシェルフ作動用シリンダからの作動油漏れでした。
お客様は、自動格納式ルーフ機構に特化した部品を販売する業者を英国で発見され、該当のシリンダのUSED品を手配されました。リビルトされているポンプモーターと全てのシリンダをセットした販売が主のようですが、必要な部分だけの発送を交渉されたとのことです。シリンダはどこまで手入れされているかは不明ですが、ショップのラベルが貼付されていました。
ポンプモーターに接続されるいくつかの配管で、該当する2箇所を離脱して交換。
そしてお客様からご提供のありましたサービスマニュアルで作動油の注入操作を見ると、丁寧にフィラーの位置が明示されていました。
実物のポンプと少し位置が違うと思いましたが、案の定、指定のフィラーからの作動油注入ができません。
その後の調査で、別の場所がフィラーであることが判明して、作動油を注入。数回エア抜きのための操作後、無事ルーフ開閉動作ができるようになりました。
機嫌を取り戻したクーペは、頭上の隔たりをトランクに収納してカブリオレに…
作業を終えた雨季前の蒸し暑い工場の空気さえ、少し爽快に感じさせる魅力のクーペカブリオレです。
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