前回記事『セレスピートの不調 その3(アルファ156GTAワゴン GH-932BXB)』の続きです。
平成16年式 GH-932BXB V6 3.2 Selespeed 走行距離 100,000km
セレスピードは、運転者の代わりにマニュアルトランスミッションの操作をするロボット変速機です。クラッチの断続操作もその機構に含まれますから一般的なオートマチックと同じ2ペダル。
不調時の症状は、アイドリングで停車中、ガタガタと車体が震えた後、ガツンと衝撃が加わりエンストするというもの。クラッチを切っておかないといけないときに、誤作動してクラッチを接続してしまうようです。
お預かり初日、滅多に出ない症状を運良く確認しましたが、データを取る用意をしていませんでした。そして、ラップトップを接続してデータモニターを開始した途端、異常が見られなくなり、通算で走行時間は3時間を越えました。ノートパソコンと自動車とのインターフェイスは市販のものを使用します。USBに差し込む簡単なものです。
クラッチ系統の不具合であることから、まずはクラッチの補正を行おうとmultiecuscanのメニューを実行しますが(前記事『セレスピートの不調 その3(アルファ156GTAワゴン GH-932BXB)』)うまくいきません。
なら、別のソフトウエアはどうかと、multiecuscan公開以前に活躍したalfadiag(現:DnEcuDiag)を久しぶりに起動しました。
alfadiagは当初有償ソフトで50ユーロほどだったのですが、以降、DnEcuDiagと名前が変わり無料配布されています。
最終バージョンはGTAのセレスピードコントローラ CFC218F もサポートしていました。
問題なくコントローラに接続。
運転席ドアを閉めておくよう警告が書かれています。運転席ドアの開閉はセレポンプの動作と関係があります。そして記載の手順など、multiecuscanとは微妙に異なります。
実行は難なく完了したようで、色めき立ちます!
ところが、multiecuscanで確認すると…
Not performed のまま…
うまくいかないときはこんなものです。しかし、その補正操作完了後、試運転すると明らかにシフトアップダウンの回転合わせが円滑です。この状態で、明日以降、合間を見てデータを取ってみようと思います。
次回『セレスピートの不調 その5(アルファ156GTAワゴン GH-932BXB)』に続く
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