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クルマのスポーツとは?(アルファ156 V6 2.5 本国純正仕様)

前回記事『アルファ156 V6 2.5 本国仕様サスペンション (+ KYB Excel-G ショックアブソーバー、不可解なローダウンからの脱却)』の続きです。

イタリア本国仕様のコイルスプリングとKYBのショックアブソーバを組みこんだアルファ156

平成10年式 E-932A1 V6 2.5 6MT 走行距離 118,000km

フロントの車高は30mm弱上昇、リアは10mm強の上昇でした。30mmも上昇すると腰高に見えそうですが、全くそう感じません。

興味深かったのは接地面からフェンダーアーチの頂点までの高さが4輪ともピタリと同じ数値だったこと。確からしさを感じます。

そして、仕上がりを確かめにいつもの山坂道へ…

この道を選ぶ理由は、車に横方向の力が最も掛かるカーブ中盤に、大きな段差があるからです。

この段差は進行方向に対して垂直に埋設される鋼製ジョイント。タイヤの接地性の評価に適した路面といえます。特に雨天時はジョイント部が滑りやすく、サスペンションの良否が的確に分かります。例えばメルセデスのSクラスはモデル問わず、この道を極めて安定して走り抜けます。

車高が上がって縮み側ストロークが大幅に増したので、カーブ外側輪の動きに余裕ができ大きな段差の衝撃をほとんど感じません。車高が低かった状態でも走りましたが、コイルスプリングが線間密着して「ドン!」と突き上げる衝撃とともにサスペンションの機能が停止して車体は不安定、そしてハンドルを握る僕は不安でした。

アルファ156は、スポーツセダンといわれます。

クルマの「スポーツ」とは、車高を低くして運転手が不安を感じ、汗をかきながらハンドルを回すことですか?

否、様々な路面でクルマが安定して俊敏に駆け抜けることが、クルマのスポーツの意味するところです。

製造されて初めて本国(本来)の足を装備し、似非スポーツだった156は立派なスポーツセダンに生まれ変わりました。

この度はご用命誠にありがとうございました。

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