前回記事『三菱 デリカ スペースギア タイミングベルト交換 (GH-PD6W)』の続きです。
平成17年式 GH-PD6W 6G72 4AT 走行距離 93,000km
2重のテンションを与える方式の調整の難しいタイミングベルトテンショナー。他メーカーのオートテンショナ機構は、プーリーは固定が一般的です。調整が存在するということは、部品を組み合わせたときのどこかの較差が固定プーリーでは設計段階で満足できなかったということでしょうか?メーカーの真面目な考え方なのかもしれませんね。
オートテンショナの存在しないプリセットタイプのテンショナーが組まれたタイミングベルトは、交換時期を迎える頃にはベルトはユルユルに緩んでいることが珍しいことではありません。プリセットタイプのテンショナーは定期調整が本当は必要なのですが、劣化したベルトは逆に寿命を縮めることもあって、無理に触らないのが一般的です。この調整時期を交換時期としているのが、輸入車のタイミングベルトなのかもしれません。
今回エキスパンションタンクの交換も依頼事項にございました。変色がひどく、オーナー様が日常点検の時にクーラントレベルが視認できないからだそうです。水冷式エンジンの要と言えるクーラントを気にかけていらっしゃるユーザーはそう多くないと思います。意識の高さと知識の深さに感服いたしました。
その他、逆の手順で組み付け、試運転を経て完成です。
適切なテンションを与えバルブタイミングも適切になりました。エンジンのフィーリングによい変化があるはずです。
この度はたくさんの作業ご依頼、誠にありがとうございました。
《追記》
お渡し後、しばらくして予想外の不具合が発生しました。参考記事『新品ラジエーターホースからニジミ出すクーラント(三菱 デリカ スペースギア GH-PD6W)』