「最近、クルマをどうしたらいいかわからなくなってきたんです…」
とおっしゃるお客様。生きた情報を求めてWebサーチした結果、情報の多さと信頼性の無さに大変困惑されている様子でした。
日産 ピノ(スズキ アルトOEM) 平成21年式 DBA-HC24S K6A 5MT 走行距離 25,000km
クルマをより快適に長く乗り続けるための手法は意外に知られていないのかもしれません。間違ったクルマのメンテナンスや改変は枚挙に暇がありません。極端なインチアップはタイヤの偏磨耗、乗り心地の悪化、並びに燃費の悪化につながります。
ローダウンと言われる車高を下げる改変は、メーカーのサスペンション設計から大きく逸れることになりますからまともに動作しないのは明白です。そして流行りの車高調整式サスペンションは何がいいんですか?理屈に合った説明を見たことがありません。
基本は純正オリジナル。しかし、僕が国産車で不満に思うのがショックアブソーバの能力不足。こちらのピノもその典型でした。走行距離3万キロ未満の足回りとは思えないほどフワフワと落ち着かず、タイヤが路面を捉えません。無理なコストダウンの結果だと考えています。これだけ不安定だと高速道路はもちろん、普段の市街地走行でも神経を使う運転をしなくてはいけないでしょう。
今回のチョイスはKYB New SR special
KYBホームページでラインナップの豊富さをご覧ください。自動車メーカーに要求されたコストでは実現できなかったKYBエンジニアの声が聞こえてきそうではありませんか?
リアの純正装着はTOKICO製。KYB New SR specialと比較すると、手ごたえも大きさもまるで違います。
フロントはKYB製でした。こちらもNew SR Specialと比較すると手ごたえに大きな差がありました。
純正装着のショックアブソーバはピストンロッドが手の力で簡単に縮まります。軽自動車といっても相当重量があるわけですから、人間一人の手の力で簡単に縮まってしまうようではいけませんよね。こちらのピノは純正で前後ともスタビライザはありません。今回はもちろんコイルスプリングも純正を使いました。
スタビライザレス、ノーマルスプリングで、ショックアブソーバのみを適切なものに変更します。要所の改変で、タイヤの接地感、ハンドルの操作感、発進、停止の円滑さなど、車体の動き全体が引き締まって安定することがご体感いただけたと思います。
この年式以降の軽自動車は衝突安全性向上のため高張力鋼多用でボディーがすごく硬くしなやかです。足回りが引き締まることでボディーの強靭さも同時に感じていただけるのではないでしょうか?
この度は遠方よりご来店いただき誠にありがとうございました。次回は正しいドライビングポジションに矯正してくれるハンドルの取替ですね。さらにドライブが快適に楽しくなるとおもいます。
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