ニュービートルのカブリオレです。
『最近、高速道路で遠乗りする機会があり、乗り心地の悪さに閉口した。以前はこんなに悪い乗り心地ではなかった。インターネットでいろいろ見ているとショックアブソーバの交換が乗り心地改善に効果的な感触を持っている。ショックアブソーバの選定とそれに関連する同時交換が望ましい部品など、相談に乗ってほしい』
とのご依頼です。
平成15年式 GH-1YAZJ AZJ 4AT 走行距離42,000km
走行距離だけで判断するとショックアブソーバの機能不全が起こるには少し早いのでは?と思いましたが、試運転してみて、お客様のおっしゃる乗り心地の悪さがはっきりと体感できました。ショックアブソーバの交換は必須でしょう。
お客様は、ビルシュタイン製の純正交換用に開発されたリーズナブルな品物にターゲットを絞られていました。しっかりとしたメーカー製でかつ安価であること、Web上の書き込みでは特に悪い評価が見あたらなかったのがその理由とのこと。
僕は、その他、モンローやザックスといった有名メーカーのショックアブソーバも悪くないですよとお奨めしましたが、価格差が大きいので、Web上の書き込みを信じてビルシュタインに賭けてみようと結論されました。
さて、作業当日、ご来店いただいたビートルがびっくりするくらい綺麗になっています。お客様に伺うと『たけしさんに診てもらうんだから、汚いままお預けしたら失礼だと思いましたから。』と、大変うれしいお気遣いに感激しました。
今回はメンテナンスインターバル警告表示が出ていましたのでそのリセット作業を同時に行いました。
さて、お客様ご自身で手配されましたビルシュタイン、手で押した限りでは、ストロークの範囲内で減衰力の変化が少なくとても好印象でした。関連するゴムパーツも新品に交換するのが効果的です。
僕はショックアブソーバ取り付け前にあることを行います。
それは、ゆっくりとフルストロークさせるのです。音と感触で馴染みが出るまで繰り返します。これをするとしないでは、装着後に差があるように思えるからです。新品ショックアブソーバ装着直後に走行するといきなり車の重量にプラスして、サスペンションが激しく動きます。装着直後に抜けてしまったなんて話もウソではありません。
少し下がり気味だった車高が元に戻り、試運転すると実にしっかりと路面を捉えます。そして、お客様にもハンドルを握っていただきます。
『サスペンションがきっちり機能している感覚が伝わってくる。ぜひ不満を感じた高速道路で試してみたくなった。』
と嬉しいご感想を頂戴しました。その後、高速走行後の感想など是非お聞かせください。このたびはご用命誠にありがとうございました。
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匿名 says
乗るたびに良くなったことを体感します。
運転するのが楽しくなりました。
ありがとうございました。 M
たけし says
Mさん
うれしい感想を頂戴し、本当にありがとうございます。
『運転が楽しい』
これに尽きると思います。適切な足回りの手入れを実施すると運転者は快感を、同乗者は快適を感じます。
単に固くする、単に車高を下げる、よくわからないけどよさそうなので車高調を入れる、など…、特に足回り改変、手入れに関しては間違ったことだらけです。
さらに、せっかく適切な部品を選定しても組み方が悪くてかえっておかしくなった事例も目にします。
僕は快適なカーライフのためには、ショックアブソーバの良否判断、交換時期の提案は必須と感じています。
比較的高額な手入れですが、満足度を考えると決して高い修理ではないと思います。
この度は誠にありがとうございました。