オイルフィルタの分解をしてみました。
時折、自動車関係の雑誌で中味を分解・比較している記事があるので、一度自分の目で確かめたかったのです。外観は同じでも、ろ紙面積がまるで違うというのが今まで目にした記事ですがホントのところはどうなんでしょうか?
まず、トヨタ純正(写真左、デンソー製)とその互換社外品(写真右)の比較です。
オイルフィルタはろ紙が使われているものとばかり思い込んでいましたが、予想に反して純正品は多孔質のろ材が用いられていました。
一方、社外品はろ紙を折りたたんでいるタイプです。これでは単純に比較検討はできないですね。
他メーカーのはどうなのかとスズキ純正(写真左)とその互換社外品(写真右)を比較。
ところが、スズキ純正もデンソー製で、中味はトヨタと同じ多孔質のろ材が使用され、こちらも比較検討困難でした。ダイハツ純正も分解しようと思いましたが、デンソーの文字がありましたのでおそらく同じ材質のろ紙を使っていると思います。
では次です。スバル純正(写真左)とその互換社外品(写真右)の比較。
といいたいところですが、社外品の互換品番に比較したスバル純正品が該当していませんでした。あくまでも大きさが同等のオイルフィルタの中味比較ということで…
スバル純正はろ紙を折りたたんだ構造でしたので比較が簡単です。ろ紙が組まれた状態でも密度にはっきりと差がありますね。
伸ばしてみました。
やはり純正を使いたいなと思います。
さて、ろ紙面積の違いよりも、僕がもっとも恐れているのはオイルフィルタの緩みです。規定回転角で締め付けているにもかかわらず、しばらくするとオイルが滲んでくる事例がいくつかありました。どれも社外品です。
純正品で同様のトラブルが起こったことがありません。推測ですが、パッキンの材質が違って、経時変化してしまうんじゃないかと思ってます。大切な部分ですから、ここは是非、各社純正指定でいきたいです。
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プロフィア says
お久しぶりです。僕は大型もやってるのでオイルフィルターについて少し書かせて頂きます。今の大型トラックはエレメントが濾紙タイプなので中身だけ交換なんですが4tはカートリッジを使っています。で、この4tの外品エレメントがケース割れを起こしてエンジン焼き付いたのを何度か見たことがあります。何故なら純正品に比べてケースの厚みが薄いからと、エレメントのパッキンが密着しにくいタイプがたまにあり、エレメントレンチで閉めるとケースが薄い分小さなクラックが入り易いからです。こんなトラブルを未然に防ぐ為にも是非純正品を使用したいものです。
たけし says
プロフィアさん、こんにちは。
貴重な情報ありがとうございます。
ケース割れとは初めて聞く事例です。こういうお話を伺うとやはり純正品でなければと思います。
カクシカおじさん says
ネットでも幾人かの方々が、これらを分解して記事にされていました。
とあるサイトでは、フィルターの中身を押しているバネが、スズキ純正だとフィルターの密着性が高くできるコイルバネなのに対し、社外品は単なる板バネだったりして、ろ紙と枠部分が密着していなくてオイルが逆流するなど、わずか1000円前後の部品ながら、使用中にもし破損してゴミ等が混入とかなれば一大事なので、けっこう性能差が大きい部品のようにも思えました。
今度、当方の軽二輪のバイクのオイルスクリーンを清掃したときには、ぜひ証拠写真を取っておこうと思いますが、こんな網みたいなものでも、けっこうゴミくずとかが溜まっていますのでビックリですよ。
当方のバイクのオイルポンプは、取り外せばクランクケースの底までアクセスできるので、必ずウエスできれいに底に溜まっている汚れも取り除きますが、製造から20年間経ち当方へ中古でやって来て、初めて清掃したときには金属クズやらヘドロやらゴミが底に沈んでいてすごかったです。
でも自分の車コンテ号が、オイルフィルターが今まで社外品だったことのほうが正直ショックでして、私の場合は別に1万キロに1回程度交換する、オイルフィルター代の差額500円にも満たない額をけちるつもりは最初からないので、
車屋も最初から「高いけど純正、安い社外品もありますが、どちらにしましょうか?」とでも言ってくれれば良かったのですがねえ(整備明細を見れば分かるけど、そこで社外品を使って利益を出しているのでしょうね)。
まあ、たいていそんなところまでは見ない人ばかりでしょうから。
よってバイクと同じく、オイル交換ぐらいは自分で管理しようと思います。オイルキャッチャーですが、次回は普通車に乗る可能性もあるので、大は小を兼ねるということで、大きいのを買っておこうと思います。
夏場は排ガス対策からかダイハツのエンジン、冷却水温度が平気で100℃も超えるので(エアコンオフだと103℃前後でファンが回り始めます)、夏場はオイル交換周期を短めに、といった研究もしたいと思っています。
空冷エンジンの軽二輪CD250Uで、夏場高速道路とかをずっと走り続けると、6000rpmぐらいをずっとキープするので、鉱物油のG1のほうがよりオイルが劣化するような印象です。
サービスマニュアルの3000km毎の交換に対して、すでに廃盤になっているカムシャフトのかじりを恐れて、今のところG1を2000km毎で交換していますが、
まだ簡単に交換できない2箇所のオイルシール(Fスプロケの取りつけ軸のシールと、発電ローターに直結しているクランクシャフト軸とクランクケースとの境目にあるシール)が、漏れは一切ないものの、今だ交換できず製造当時のままですが、こちらもオイルの研究を一度取り組んで見ます。
たけし says
カクシカおじさんさん
おっしゃるフィルター内臓のスプリングはリリーフバルブの一部ですね。
こちらの密着具合までは気に留めたことはありませんでしたが、安価なものはそれなりの構造だと思います。
油圧のかかる大切な部分ですから、是非よいものを使用したいものです。
きよし says
たけし社長と類似業です。
いやはや、軽の中古相場は高いですね。
さて、ダイハツ・スズキ(四輪)の軽自動車用ともに純正品が二種類あります。
ダイハツは単なる製造メーカー違いでデンソーと東京濾器。スズキは日本製(デンソー)とオーストラリア製(マーシャル?)です。
地域によって異なると思いますが、ダイハツは定価も卸も変わりません。スズキはオーストラリア製が値段がデンソーよりも安いです。定価は変わりません。
トヨタも2種類出しています。
トヨタのコンパクトカー向けの純正とDJですが、定価は50円だけ違いますが、販売店が買う金額は全然違います。スズキの日本とオーストラリア以上の価格差です。
たけし says
きよしさん
貴重な情報提供感謝いたします。
ダイハツ、スズキの純正二種類は知りませんでした。当方ではどちらもデンソー製を使用しています。
情報いただいた中で、特にスズキのオーストラリア製に興味あります。