「スタッドレスタイヤを交換しようと左前輪を持ち上げたら、車輪がびっくりするくらいガタガタでした。走行中は全く気が付かなかったんですが…」
と、マーチ12SRにお乗りのお客様から連絡が入りました。
平成19年式 DBA-AK12 CR12DE(tuned by autech) 5MT 走行距離 67,000km
こちらのマーチは、約11ヶ月前の走行距離60,000km時、ショックアブソーバ交換の際、フロントハブべリングの僅かなガタを発見し、フロント両側とも新品のベアリングに交換していました。参考記事:油圧プレスを使用するハブベアリングの交換(DBA-AK12 マーチ12SR)
点検すると、お客様がおっしゃるようにびっくりするくらいのガタつきです。
フロントハブのロックナットの締め付けトルクは20~28kg・mと指示されていましたので、その中央値付近で締結して割りピンを挿入した記憶があります。仏メーカーとの提携の関係か、FRANCEの文字がレーザー刻印された新品ベアリングを組み付けましたので、他の輸入車同様、念には念をと、その4ヶ月後の車検時(走行距離約2,300km走行後)に詳細なチェックを怠りませんでした。
しかしその7ヶ月後、著しいベアリングの損傷です。血の気が引くような事態に困惑しましたが、大事に至る前にお気づきいただき心より感謝申し上げます。
ABSセンサープレートからはみ出した内部のグリース。内部のベアリングボールは滑らかに回転せず、すべて引っ掛かりが感じられました。
また、インナーレースに刻まれていたはずの異国製を示す文字は幻のように消えていました。
11ヶ月前、新品2つを取り寄せたとき、部品番号は同じなのに外観の異なるベアリングが一つずつ供給され、少し違和感を感じながらも国産メーカー日産純正部品の品質管理を信じて丁寧に組み込みました。
反対側のフロントハブベアリングには全くガタが感じられず、同じ時期、同じ工具、同じ手順で組み付けましたから、作業の失敗の可能性はほぼないでしょう。取り外したベアリングは返送し、メーカーの見解を求めようと思います(最近続きますね)。
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