先日交換したエンジンマウントインシュレータに類する構造の、サスペンションアームブッシュ。 サスペンションアームはゴムのブッシュを介してボディに取り付けられているのが一般的で、路面からの入力を緩衝するほか、ステアリングやサスペンションの動きが過敏になりすぎないようになっています。 レース場など特殊な路面環境、かつハイグリップタイヤで競うような車両では、路面からサスペンションアームに伝わる力が大きく、それに伴ってブッシュのたわみが大きくなりますから、サスペンションアームの動きの曖昧さが忌避され、ボールジョイント式などの精緻な作動部品に置き換えられます。 しかし、一般道の路面はレース場とは全く違って、タイヤのグリップ力もほどほど(それでも近年は車両側の性能が向上して車の姿勢がブレイクするようなことはありませんが)で路面はデコボコ。すべての動 … [Read more...] about 37万キロでサスペンションの要(かなめ)を再認識 アームブッシュの交換(UA-SCP10 トヨタ ヴィッツ)
国産車
特殊工具なしでできる?スズキ ハイブリッド ISGベルト交換 (スペーシア DAA-MK53S)
スズキのマイルドハイブリッドシステムは、主にISG(Integrated Starter Generater, … [Read more...] about 特殊工具なしでできる?スズキ ハイブリッド ISGベルト交換 (スペーシア DAA-MK53S)
エンジンの振動が気になり始めたら(トヨタ iQ DBA-KGJ10)
停車アイドリングでD(ドライブ)レンジに入れたままにしていると、エンジンからの振動が車体全体に伝わり大変不快。N(ニュートラル)に入れると多少振動が軽減するのがわかったけれど、信号で停車するたびにDからNにする操作は煩わしくストレスだ。 との訴えで、最初にお預かりしたのはもう1年も前のことです。 平成21年式 DBA-KGJ10 1KR-FE CVT … [Read more...] about エンジンの振動が気になり始めたら(トヨタ iQ DBA-KGJ10)
ここまで分解する軽自動車のヘッドライトバルブ交換(ダイハツ コペン L880K)
同業他社から、ダイハツコペンのハイビームバルブ交換依頼が来ました。 同業者からの依頼ということは難儀な作業だということですが、今回は予想を上回りました。 今回はハイビームバルブの交換ですが、ヘッドライトユニットを取り外す必要があります。ヘッドライトユニット取り外しは多くの場合、フロントバンパー離脱で済むところが、このコペンにおいてはフロントフェンダーも取り外す必要がありました。フロントフェンダーの固定ボルトはワイパーモータが収まるカウルトップパネル奥にもあり、ワイパーやカウルトップパネルも離脱。折り返し点の分解作業はこのような光景になります。 可愛いエクステリアデザインで、既存のコンポーネント流用という制約の中では、このような整備性が精いっぱいといったところでしょうか。 輸入車のような難易度の作業を国産車で経験し … [Read more...] about ここまで分解する軽自動車のヘッドライトバルブ交換(ダイハツ コペン L880K)
パワースライドドアの修理に挑む(トヨタ シエンタ CBA-NCP81G)
クルマのスライドドアは日本発祥の構造ではないのですが、日本では特にミニバンなどファミリーカーで普及し、独特の文化や実用性を持つようになりました。 乗用車、特に家族向けのクルマにスライドドアが広く採用されるようになったのは、1980年代以降のことです。このトレンドは日本で特に顕著で、完成車メーカーはミニバンやトール型軽自動車にスライドドアを標準装備するようになります。 日本でこれほどまでにスライドドアが人気を博した理由は、都市部における限られた駐車スペースや幅の狭い道路で、従来のヒンジ式ドア(開き戸)では昇降しにくい狭い場所でもドアを開閉しやすいということのほか、ヒンジ式ドアで起きる、子供が誤ってドアを開けてしまう事故を低減する効果もあり、ファミリーユースのクルマとして大変魅力的だったからです。 その後の技術革新でスライドドアにパワーア … [Read more...] about パワースライドドアの修理に挑む(トヨタ シエンタ CBA-NCP81G)
ジムニーシエラの重整備を経て思う、時代と加齢の変化(JB43W トランスミッション&クラッチ交換)
ジムニーシエラにお乗りのお客さまから、特定のギア(特に4速)から異音がすると伺い、まずは内部の状況を推察しようとオイルを抜き取ると、ドレーンボルトの磁石に大量の金属粉が付着していました。 平成27年式 ABA-JB43W M13A 5MT PT4WD 走行距離 … [Read more...] about ジムニーシエラの重整備を経て思う、時代と加齢の変化(JB43W トランスミッション&クラッチ交換)
トヨタ車でまさかのインジェクタ不良!? 謎のエンジン不調と正しい診断手順 ~【実例解説】1NZ-FEエンジン P0304エラーコード No.4シリンダ失火の真因を探る~
2025年の年明け早々、同業者様から連絡(相談)が入りました。 車齢10年、走行距離7万キロ未満の車両を販売、トヨタはとにかく壊れないイメージだから安心していたところ、納車半年でエンジン警告灯点灯と共に、エンジンの体感不調(特にアイドリング時の振れ)が現れたとのこと。 特定のシリンダが機能していないような症状は断続的で再現性に乏しいらしいのですが、エラーコード P0304、すなわちNo.4シリンダ失火検出していることが確認できているとのこと。 見込みで社外イグニッションコイルと、社外スパークプラグ、リビルトエアフロセンサ(そんなものがあるのか?!)を取り付けたけれど、しばらくすると症状が現れて改善がみられないとのこと。 【当店限定 確率1/2で最大50,000ポイント還元!】NGK イグニッションコイル U5166 4本セット … [Read more...] about トヨタ車でまさかのインジェクタ不良!? 謎のエンジン不調と正しい診断手順 ~【実例解説】1NZ-FEエンジン P0304エラーコード No.4シリンダ失火の真因を探る~
25万km走破の軽トラ冷凍車 DA16T クーラント漏れで判明した要注意ポイント 〜始業点検の重要性と整備性の良さを実例解説〜
8年目を迎えた冷凍庫付きの軽トラックは、もうすぐ走行距離が25万キロ。 主に市街地走行&極端にストップゴーが多い状況で年間約3万キロ走ります。ここまでほぼトラブルなしで走行できているのは、ドライバーさんのクルマに対する注意が行き届いているからに他なりません。 今回は車両下にクーラントのようなものが滴下しているということで点検しました。とてもよい習慣ですね。始業点検は大事です。 平成29年式 DA16T R06A 3AT 走行距離 … [Read more...] about 25万km走破の軽トラ冷凍車 DA16T クーラント漏れで判明した要注意ポイント 〜始業点検の重要性と整備性の良さを実例解説〜
“初期型KF”との格闘 〜5.5時間では終わらない?! 軽トラハイゼットS201Pのオイル漏れ修理記〜
ダイハツ軽自動車のタイミングベルト式3気筒の名機、EF型エンジンはほとんど姿を消しました。それもそのはず、タイミングチェーン式、軽量オールアルミニウムの次世代KF型に変わって、もう19年が経過しているのですから。 EF型より長い生産になりつつあるKFエンジンですが、市場投入初期、オイル漏れ、オイル消費といった重大な不良を多発し、一般保証以外に、延長保証(新車登録から10年、もしくは10万キロ走行いずれか早い方)が設定されるなどのメーカー対応が当時印象的でした。 その初期のKFを搭載したハイゼット軽トラックのオーナー様より、最近車の下に油滴が落ちるようになってきたようだとの相談がありました。 平成21年式 EBD-S201P ke-VE 5MT … [Read more...] about “初期型KF”との格闘 〜5.5時間では終わらない?! 軽トラハイゼットS201Pのオイル漏れ修理記〜
炎暑下のエアコン修理 ~パレットMK21Sのエバポレータ交換と、昭和が遺したガスチャージャの記憶~
今年の夏も茹だるような連日の猛暑で、エアコン修理の台数は過去最高を記録しました。 正常に稼働しているエアコンでも車室容積の大きな軽自動車では冷房能力が不足気味なのに、少しの不調で全くエアコンが効かなくなると感じるほどです。 平成21年式 DBA-MK21S K6A CVT … [Read more...] about 炎暑下のエアコン修理 ~パレットMK21Sのエバポレータ交換と、昭和が遺したガスチャージャの記憶~