オイルフィルタの分解をしてみました。 時折、自動車関係の雑誌で中味を分解・比較している記事があるので、一度自分の目で確かめたかったのです。外観は同じでも、ろ紙面積がまるで違うというのが今まで目にした記事ですがホントのところはどうなんでしょうか? まず、トヨタ純正(写真左、デンソー製)とその互換社外品(写真右)の比較です。 オイルフィルタはろ紙が使われているものとばかり思い込んでいましたが、予想に反して純正品は多孔質のろ材が用いられていました。 一方、社外品はろ紙を折りたたんでいるタイプです。これでは単純に比較検討はできないですね。 他メーカーのはどうなのかとスズキ純正(写真左)とその互換社外品(写真右)を比較。 ところが、スズキ純正もデンソー製で、中味はトヨタと同じ多孔質のろ材が使用さ … [Read more...] about オイルフィルター分解比較
メンテナンス一般
自動車整備工場社会見学
タイヤのパンク修理(イタズラ編)
「朝、車に乗ろうとしたら後ろのタイヤが2本ともパンクしていて動かせない。」と救援の電話が入り、ロードサービスで搬入されてきました。 お客様がおっしゃるとおりリアタイヤは見事にぺちゃんこで、空気を入れてみますと、サイドウォールから勢いよくエアーが漏れます。 どうやらいたずらのようです。 サイドウォールのエアリークはパンク修理ができませんので、交換するしかありません。 念のため前輪もチェックします。空気圧は180kPaと若干低めでしたがぺちゃんこになるほどではなかったのです。 ところが、サイドウォールに針で突いたような小さな穴が開いていて、すこーしずつエアが漏れているのが確認できました。 性質の悪いいたずらです。後輪に注目させておいて、前輪を時間差でパンクさせようとしたのです。 こちら、前回はブレーキホースからの液漏れ … [Read more...] about タイヤのパンク修理(イタズラ編)
ハブリングって効果あるの?
社外品のアルミホイールを装着するときに車両側のハブ径とホイール側のハブ径を揃えるために『ハブリング』というのが市販されています。 「ハブ径が合っていないと微妙に芯が出ないので、高速走行時にブレの原因になる。このハブリングを装着すると中心がばっちり出ます。」とか 「ハブボルトに直接荷重が加わらないようになるから、ホイールナットの緩み防止になる」とか。 じゃあ、写真はスズキの軽自動車のフロントハブですが、こんな場合はどうでしょう? ハブの出っぱりがないですから、そもそもハブリングなんてつけられませんよね。(センターのキャップが出っ張ってますが、純正のホイールハブ径よりかなり小さいですし、力を支えるようなものではありません。) みんな騙されてる???? … [Read more...] about ハブリングって効果あるの?
エアコンフィルター交換のススメ(トヨタ ヴィッツ SCP10)
写真は、4年6万キロ走行したトヨタ ヴィッツ SCP10 のエアコンフィルターの拡大写真です。ひだの部分に夥しい量の埃が堆積していました。 写真ではわかりにくいと思いますが、ひだの谷の部分が埃で埋まってます。このフィルタを通過した空気が車内を循環していたと考えると、余り気持ちのよいものではありませんね。この事例より、もっと大変な状態のものも見たことがあります。 エアコン装置の送風ファン(シロッコファン)の負担や早期故障にもつながりますので、お車に合った定期交換をお奨めしてます。 … [Read more...] about エアコンフィルター交換のススメ(トヨタ ヴィッツ SCP10)
車検ってホントは何か知ってますか?(その3)
前回『車検ってホントは何か知ってますか?(その2)』の続きです。 とにかく安い「ユーザー車検」。自分で隅々までメンテナンスできる方には、この選択肢以外はないとおもいます。しかし、ユーザー車検代行は基本的に整備しません。安いからと飛びつくのは注意が必要です。 一方、透明性が高い上に整備の内容をチョイスできるリーズナブルな車検「クイック車検」。車検後に提示される、おススメ整備メニューを後日お願いすると、工賃+部品代が、整備箇所ごとに加算されるので意外と高額になることもあります。 メカの知識が十分でないと、各おススメ整備の重要度がうまく把握できず、体感予兆がないまま放っておいて後々大変な状態になることも予想できますね。 さて、僕の車検はというと、いわゆる昔ながらの「おまかせ車検」です。 お車の整備履歴、お客様のご予算、お客様のご使用 … [Read more...] about 車検ってホントは何か知ってますか?(その3)
車検ってホントは何か知ってますか?(その2)
前回『車検ってホントは何か知ってますか?(その1)』の続きです。 一番安い車検はユーザー自身が運輸支局に車を持ち込むユーザー車検であることは前回述べました。したがいまして,「ユーザ車検代行」と書いてある車検は,基本的に整備しない車検と思っていただいて差し支えないかと思います。 とは言っても,保安基準に適合していないと運輸支局の車検コースで合格はもらえないわけですから,よほど傷みのない車か,日頃のきちっとしたメンテナンスがされている車でないと,ユーザー車検の安さのメリットは生かせません。 やっぱりきっちり点検してもらいたいけど,安いほうがいいという方。そういう場合におススメなのが「クイック車検」です。工場によって呼び方や内容は多少違いますが,基本的にその日に車検が終わるというものです。早いものでは20分とか30分とか。3~4名のチームで … [Read more...] about 車検ってホントは何か知ってますか?(その2)
車検ってホントは何か知ってますか?(その1)
一般の方なら2年毎にやってくる「車検」ですが,ここ最近は,早いだの安いだのいろいろな車検が目白押しで,よくわからないという方も多いんじゃないかと思います。同じ車検なのに,どうしてこんなに値段に差があるのか?とにかく,価格差が大きいですよね。 一番安い車検「ユーザー車検」を一度でも経験すると,車検の仕組みがよくわかると思いますが,自分で行く方は少数です。 ユーザー車検とは,文字通りユーザー自身(使用者)が,運輸支局の車検コースを通ることです。 ①サイドスリップ ②ブレーキ検査 ③スピードメーター検査 ④ヘッドライト検査 ⑤下回り検査 ⑥排ガス検査 ⑦保安装置検査 これらの検査で保安基準を満たしていれば,合格です。例え,検査の帰り道でブレーキが効かなくなっても,エンジンが動かなくなっても車検コース内で合格していればOKで … [Read more...] about 車検ってホントは何か知ってますか?(その1)
放っておくと大変!ロングライフクーラント(LLC)
あなたの車にエンジンオイルが入っていて,定期的に交換することはご存知ですよね?エンジンオイルが劣化するとひどい状態になるのは、前記事エンジンオイルの交換ってホントに必要なの?に書きました。 定期的な交換が必要なのに,あまり意識されない液体をご存知ですか? ロングライフクーラント(LLC)です。水冷式エンジンの冷却液のことですね。つまりラジエータなどエンジン冷却系統に入っている液体です。 その昔,冷却水と言えば「不凍液」と言って,冬場の氷点下の環境でも凍らない液体を使用してました。でも,その寿命は一冬のみ。次の冬までには交換しないといけませんでした。 そして,何年も凝固点降下作用が持続する液体が登場しました。これがロングライフクーラント(LLC)です。 しかし,ロングライフなのは一部の性能で、最も大切な防錆作用は … [Read more...] about 放っておくと大変!ロングライフクーラント(LLC)
スペアタイヤの点検
昔、乗用車のスペアタイヤといえば、同じサイズのタイヤがトランクルーム底に収まっていました。近年の車は、細~い応急用タイヤが主流ですね。(スペアタイヤの代わりにパンク修理剤のみを搭載する自動車もありますし、ランフラットタイヤっていうパンクしても走行可能なタイヤもあってパンク修理のための用意が搭載されていない自動車もあります。そういう特殊な車には関係のないことですが…) 応急用タイヤの点検などしたことがないというのが一般的なドライバーだと思います。タイヤの空気圧は何年も放置しておくと、パンクしてなくてもすごく減っているんです。空気の分子は、ゴムの隙間を通るんですね。ゴム風船が時間が経つとしぼむのと同じことです。 で、いざパンクしたときに応急タイヤの空気圧が低すぎて使い物にならない。とか、 空気圧が低いまま走行して応急用タイヤまでパンクした。 … [Read more...] about スペアタイヤの点検
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