『普通の運転者』は、 サイドウォールが硬く、接地面のゴムが柔らかいタイヤを「ハイグリップタイヤ」とか「スポーツタイヤ」と称し、制動距離が短く、カーブでのタイヤのよじれが少なく、グリップ力が保たれるので、安全なように感じます。 サイドウォールが柔らかく、グリップ力が低いタイヤを、「いままでスキール音がなく曲がれていたカーブが、このタイヤに履き替えてから鳴くようになって不安だ。」とか、「レーンチェンジの際にタイヤがよじれる感じがして不安定に感じる。以前の硬いタイヤの方が安定して走れる。」と言います。 一方、『一流の運転者』は、 タイヤの持つ性能を十分引き出す運転をしますので、適度なサイドウォールのたわみ、グリップ完全破綻前の緩やかな滑り出しなど、運転者に限界までの余裕を的確に情報として伝えるタイヤこそ、良質タイヤの条件と考え … [Read more...] about 良いタイヤの条件とは? ~超一流のタイヤ選び~
メンテナンス一般
姿を消す成型体フィルター(デンソー製エンジンオイルフィルター比較)
エンジンオイル濾過装置のオイルフィルターは、カートリッジ式と呼ばれる金属缶の内部に濾材が内蔵される構造がまだまだ主流です。 「まだまだ」と申しますのは、一部、濾材のみ交換する新しいタイプが増えてきたからです。 メルセデスやBMWは、環境先進国の生産車らしく、随分前から濾材のみが交換できる構造が採られています。しかもボンネットを開けると、それがすぐに手の届く場所にあって、作業する人にも優しい構造だと感心します。 さて、自動車のエンジンは非常に製品寿命の長い部品で、車種何世代にも渡って小変更を加えながら搭載されるものですから、オイルフィルターの構造がカートリッジ式ならば、それを踏襲しています。デンソーは、カートリッジ式オイルフィルタの高い環境負荷を低減するための努力として、「成型体フィルター」と称する優れた構造のオイルフィルターを … [Read more...] about 姿を消す成型体フィルター(デンソー製エンジンオイルフィルター比較)
街の風景(日常の車検・点検整備)
先週、車検、点検、整備等でお預かりした国産車は以下の通り。 トヨタ プラッツ 平成13年式 NCP13 走行距離 79,000km スバル インプレッサ 平成14年式 GH-GDB 走行距離 89,000km 日産 マーチ 平成19年式 DBA-AK12 走行距離 20,000km ダイハツ ミラ 平成22年式 DBA-L275S 走行距離 58,000km 同時期にお預かりしていたイタリアやフランスの自動車は異国情緒たっぷりで魅力的です。そして、故障の少ない国産車は立派な日本の文化であり・日本の街の風景でしょう。 … [Read more...] about 街の風景(日常の車検・点検整備)
何がカスタマーファーストなのか? Part2 ~姿を消しつつあるマニュアルミッション~
世界で一番オートマチックトランスミッション(以下、オートマ)の普及率が高いのは、日本だそうです。一方、欧州では全く正反対でマニュアルトランスミッション(以下、マニュアル)が主流です。 現在、無段変速機(CVT)や、それに付随するきめ細かい電子制御などの技術向上で、燃費、耐久性とも、マニュアル以上の性能になったオートマですが、普及が急速に進みはじめた1980年代後半は、運転操作が簡便になる以外にほとんど利点はなかったように思います(価格、燃費、車両重量、信頼性など)。多くの消費者は当時、オートマの欠点をかなりの程度認識していたはずです。 そして気がつけば、もう新車で探すのが困難になるほど特殊扱いのマニュアル。場合によってはそれを求めたり、所有する人まで特殊扱いでしょう。 さて、自動車は「自動」といっても、基本的には運転者がオペレ … [Read more...] about 何がカスタマーファーストなのか? Part2 ~姿を消しつつあるマニュアルミッション~
何がカスタマーファーストか?
過日、国土交通省通達による整備主任者の技術研修でアイドリングストップ(&スタート)システムの新技術について受講しました。 激化する燃費競争。 ガソリンエンジン車の燃料消費を少しでも抑制しようと、無用なアイドリングを停止する機構が各社様々な方式で開発、製品化されています。そもそも、アイドリングという低回転でエンジンを回す理由は、ガソリンエンジンの起動トルクが非常に弱いからです。 アイドリングを止めるのは簡単。 難しいのは再始動です。エンジンが停止した状態の信号待ちや右折待ちから自動車が発進する際、アイドリング状態だからこそ成立していたエンジンの俊敏な応答性が、エンジン再始動に求められるからです。従来の緩慢なエンジン始動では到底間に合いません。 さらに、アイドリングを止めるとエンジンが回転して機能していたものが止まったり、不足 … [Read more...] about 何がカスタマーファーストか?
シングルポリッシャーを使ったボディーメンテナンス
ボディーのメンテナンスというと、最近は「コーティング」が主流ですが、目に見えない薄い膜にずいぶん高価な印象があります。 コーティングと一口にいっても、種類がとても豊富で、僕は未だその良否の判断ができません。だからコーティングというものを取り扱っていないのです。 ただ、ひとついえることは、どんなコーティング剤を用いる場合でも、施工するボディーの表面が滑らかに処理されていることが仕上がりを左右するということ。 僕は、ボディーメンテナンスのご相談を受けた場合、「シングルポリッシャー」+「微粒コンパウンド入り液体ワックス」で下地を整え、仕上げは「固形ワックス」という旧来の方法をご提案しています。 《施工例1 JT190 … [Read more...] about シングルポリッシャーを使ったボディーメンテナンス
ドライブシャフトブーツ分割タイプの進化(スピージー、シスナージョイントシステム)
「これは使えそうだな」 と感じたのは、過日タイミングベルト交換で入庫した三菱デリカのドライブシャフトインナーブーツを見たときでした。僕が修理して1年3ヶ月余り経過していました。 修理に使用した品物は「スピージー」という商品名の分割タイプのゴムブーツ。 独立懸架の駆動軸に備わるドライブシャフトには、その両端に等速の自在継ぎ手があり、操舵やサスペンションの上下動に追従する仕組みです。比較的大きな角度がつくドライブシャフトの等速自在継ぎ手は、バーフィールド型とか、(特にインナ側には)トリポード型という形式で呼ばれ、それらは蛇腹ブーツで覆われて、内部潤滑のためのグリースの飛散と、外部からの砂塵や水分の浸入を防いでいます。 このドライブシャフトブーツの亀裂や損傷の点検は、定期点検時に行うことになっていて、破れていると保安基準不適合、すなわ … [Read more...] about ドライブシャフトブーツ分割タイプの進化(スピージー、シスナージョイントシステム)
スピードスター マーク1 (SPEED STAR Mk-1)
タイヤ交換依頼のスピードスター マーク1です。 誰もが自動車に熱狂していた時代が懐かしく、そして、現代のクルマにもよく似合うと思います。 … [Read more...] about スピードスター マーク1 (SPEED STAR Mk-1)
オイルフィルター比較(トヨタ純正、タクティ、日東工業、他)
エンジンオイルフィルタの分解比較をしてみました。 先日、オーバートルクで締め付けられ、離脱の困難だった第二純正タクティ(ドライブジョイ)のオイルフィルタV9111-0101。僕は、これに相当するトヨタ純正(90915-10003)を専ら使っているのですが、確か以前、タクティ(V9111-0101)はトヨタ純正と同じデンソー製の成型体フィルタ(スポンジ状多孔質フィルタ)だったはず。 同じデンソー製でもリリーフバルブの構造が異なっているのを理由にトヨタ純正をチョイスしていました。 今回、タクティ(V9111-0101)に「MADE IN … [Read more...] about オイルフィルター比較(トヨタ純正、タクティ、日東工業、他)
ロングライフクーラント(LLC)の異種混用事例
初めて拝見するお車です。僕は定期点検の度、エンジンルームの埃や汚れを拭きますので、このように埃が堆積したエンジンルームは久しぶりです。 平成13年式 GF-AT211 7A-FE 4AT 走行距離 80,000km 正規販社でご購入、点検整備その他は全て同サービス工場でされていたとのこと。この年式のクーラント(エンジン冷却水)は2年毎に交換する従来タイプのはずですが、スーパーLLCのステッカーが貼付されていました。 クーラントに添加される防錆剤に違いがあるとされるスーパーLLC、全量完全交換で悪影響はないとの判断でしょうが、僕は従来タイプのクーラントとスーパーLLCの混用は影響が未知なので回避しています。 そして、第二純正のファンベルトですか… … [Read more...] about ロングライフクーラント(LLC)の異種混用事例
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