前回『車検ってホントは何か知ってますか?(その2)』の続きです。
とにかく安い「ユーザー車検」。自分で隅々までメンテナンスできる方には、この選択肢以外はないとおもいます。しかし、ユーザー車検代行は基本的に整備しません。安いからと飛びつくのは注意が必要です。
一方、透明性が高い上に整備の内容をチョイスできるリーズナブルな車検「クイック車検」。車検後に提示される、おススメ整備メニューを後日お願いすると、工賃+部品代が、整備箇所ごとに加算されるので意外と高額になることもあります。
メカの知識が十分でないと、各おススメ整備の重要度がうまく把握できず、体感予兆がないまま放っておいて後々大変な状態になることも予想できますね。
さて、僕の車検はというと、いわゆる昔ながらの「おまかせ車検」です。
お車の整備履歴、お客様のご予算、お客様のご使用方法などを把握した上で、整備します。
車検は24ヶ月法定点検をした上で、保安基準に適合していれば合格な訳ですが、僕の車検は次の法定点検もしくは車検まで、できるだけ調子よく乗っていただくための整備をするのが基本です。12ヶ月点検もきっちり受けてくださるお客様には、車検時にあまり金額負担が大きくならないように、整備も分散して行います。また、分解点検同時作業の部品交換に関しては工賃は戴きません。同時作業の方が、僕もお客様も負担が少なくなります。
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①ブレーキはきっちり分解して点検するか?
②ブレーキ液は全量交換するか?
③LLC(クーラント)は全量交換するか?
④ATFやギアオイルは定期的な交換をするか?
⑤燃料フィルターの定期交換はするか?
⑥スペアタイヤに空気を適量充填するか?
⑦タイヤを前後ローテーションしたとき、ホイールバランスを再確認するか?
これら7項目を車検の受付のときに担当メカニックに聞くといいでしょう。すべての項目にはっきりとした回答が得られれば良いと思います。あなたもいい整備士さんにめぐり合うといいですね。
《 終わり ~車検ってホントは何か知ってますか?~ 》
L502Strxx says
7つの項目は大変参考になります。
きよし says
この記事はいつごろの記事でしょうか?
最近の車種は難しい話になってしまってます。
全量交換するには相当な時間と場合によっては専用機器が必要になります。
ブレーキで言いますと、最近の車種はABSが当然になっておりますがABSのアクチュエータにエア抜きのプラグが付いておらず、ABSアクチュエータ内のオイルを交換する際は診断機が必要となります。初代ヴィッツ系プラットフォームとその上の120系カローラなどはエア抜きプラグが付いている(一部車種除く)ので、私はそこも緩めて交換しています。
自動変速機油は、最近はゲージ無しとなっており交換に苦労します。
保証期間中に社外品を入れて壊されるとメーカーやディーラーが負担するとかディーラーに顧客を集中させようとさせるとか、色々ありますが、メンテさせず短いスパンで新車を買ってもらおうとする魂胆もあるのでは、と思っています。
それと、1-7の他に、エンジンオイルを車種・乗り方・距離・年式、にあった種類にしているか、という事も加えていただきましたらありがたいです。
たけし says
きよしさん
この記事は8年前くらいのものです。
おっしゃるとおり、ブレーキ液の全量交換は手順が複雑で大変苦労する車種が増えました。
ATFについても油温管理なども加わって大変神経を使いますね。
エンジンオイルについては「車検時」ということではなく、日常のメンテナンスという区分と考え、7項目にいれていませんでした。もちろんご指摘のエンジンオイル管理は当方、お客様それぞれに合わせてチョイスしています。