「メーターパネル内の排気温警告灯が時々点灯する。特にエンジンの調子が悪いとは思わないが、気になるので診て欲しい。」と入庫したのは、
平成6年式 トヨタ チェイサー E-JZX90 1JZ-GE 4AT TRC無 走行距離110,000km。
症状確認のため走行し始めて、すぐに排気温警告灯が点灯。おっしゃる通りエンジン不調はありません。
店に戻ってエンジンを始動、停止を繰り返しますが、点灯するときとしないときがあり、点灯時間や、エンジンを始動してから点灯するまでの時間がまちまちで特に規則性があるわけではなさそうです。
まず、排気温警告の点灯条件を調べようとディーラーに問合せますが、お盆休みのようで詳細はわからないままでした。
ダイアグを見ます。
正常コードですね。
排気温センサーはエンジンECUに接続されていますが、自己診断には関係ないようです。
次に排気温センサーの抵抗値を確認します。常温で数メガオーム。暖機後抵抗値は若干下がりますがこれが正常かどうかわかりません。
排気温センサーを接続しないでコネクターの端子電圧を測りました。
排気温警告灯が点灯するときは1V付近。
同警告灯が点灯しないときは2V付近。
センサーを接続していないのに端子電圧が上下するのは何だか変ですね。
資料がないのではっきりしたことはわかりませんが、センサーを接続しないときは5V付近が出て欲しいものです。センサーとECU間の導通も異常のないことを確認し、いよいよECU内部が怪しくなってきました。
この車のECUはオーディオの下にあります。蓋を開けてみると、電解コンデンサの液漏れが一箇所確認できました。
中古の良品ECUを取り付けると、問題の端子電圧は4.9Vとなり、排気温警告灯は点灯しなくなりました。
お客様のご要望で中古品と交換となりましたが、深みにはまらず基本的な点検で不良箇所が発見できてよかったです。
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