“Do you want just x1 spring or should I refund you the pair and ship the rest of your order?
The GENUINE spring is no longer supplied by Alfa, there is only x1 available.”
前回『アルファ156 V6 2.5L 本国仕様 ~真の足回りを求めて(その1)~』の続きです。
片方のコイルスプリングだけ入荷して、取引先の担当の方も大変お困りでしょうに、返金に応じてくださり、今回のオーダーは一旦キャンセルしました。
お客様に状況をお伝えしましたところ、新品でなくてもリサイクルパーツが入手できないかとのご相談がありました。
しかし、正規輸入されたアルファ156のV6 2.5Lは、そのすべてがスポーツパックといわれるローダウン仕様。国内のリサイクルパーツを検索してもまず所望の品は見つからないでしょう。
かといって海外のリサイクルパーツ市場に目を向けても、アルファ156のほとんどが1.8Lや2.0Lのツインスパーク直4エンジン搭載車で、本国仕様といっても品番の異なるコイルスプリングしかヒットしません。
V6エンジンはツインスパークと比較して重く、位置もフロントオーバーハングに前バンクがのしかかるように搭載されていますから特別なスプリングレートの設定があるようです。
ご相談のあったお客様のスポーツパック仕様の写真を改めて見ると、全体に車高が低いだけでなく、ずいぶん前傾しています。
ツインスパーク搭載のローダウン仕様はV6搭載車より前傾が強くなく、フロントオーバーハングには大きく空間があるため回頭性もそう悪くありません。サスペンションが理想的に作動する車高でなくても不満の出るレベルではなく、低い外観を好む方にはちょうどよいのかもしれません。
さて、欧州で排気量の大きい自動車が好まれる国といえばドイツでしょう。検索ワードをドイツ語にして調査します。
日本には輸入されていない2.4L JTD 直列5気筒のターボ加給ディーゼルエンジン搭載モデルがたくさんヒットしました。しかしコイルスプリングはV6 2.5L MTと品番が異なります。
さらに足回りの部品を大枠で検索し、ヒットした何千件もの情報を一つ一つ閲覧することにしました。
すると、英語表記のページで、英語では不思議と掛からなかったドイツのリサイクル部品業者の情報がヒットしたのです。
希少なV6 2.5L MT車用です。コーションプレートの写真や部品取り外し前の車両の写真も掲載されていて、期待が一気に高まります。
“May not post to Japan”
気がかりな表記は、出品者に連絡を取ると日本への発送にも応じてくださり、早速手続きを進めることにしました。
次回『アルファ156 V6 2.5L 本国仕様 ~真の足回りを求めて(その3)~』に続く
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