「どうされました? 何かありましたか?」
入念に試運転や点検をしたつもりでしたが、何か行き届かないところがあったのでしょうか。
ショックアブソーバ交換を終えてお渡し直後、マーチ12SRのオーナー様が店に戻ってこられたのです。作業の始終が頭の中を何度も巡ります。
「めちゃめちゃイイ!! 乗り心地がすっかり新車になりました。それにハンドルの応答がまるで違う!」
と、固いように見えたお客様の表情は満面の笑みで、うれしいご報告のため、早々にお立ち寄りくださったのです。
平成19年式 DBA-AK12 CR12DE(AUTECHチューン) 5MT 走行距離60,000km
最近、足回りがバタバタと落ち着かないのと、段差通過時に突き上げ感がひどいとのことで、ショックアブソーバ交換の作業を承りました。
同じAK12のマーチでも、こちらのマーチは、特別仕様エンジン+マニュアル変速機の12SRです。心地よいアクセルレスポンスとステンレスマフラーから放たれる乾いた排気音が、普通のマーチでないことを主張します。ショックアブソーバは、12SRを手掛けた日産グループの特装車メーカー「オーテックジャパン」の純正を選びました。
フロントのアッパーマウント固定の3本のボルトのうち一本は、ワイパー機構を隠すカウルトップパネルの下にあります。運転席側はグロメットを取り外すと、隠れたボルトにアプローチできるサービスホールがあるのですが…
助手席側はどういうわけかサービスホールがありません。
樹脂パネルに穴あけ加工が可能な位置でしたが、理由が不明でしたのでワイパーとパネルを取り外す手順にします。
パネルを取り外して容易にアプローチできるようになったアッパーマウント固定ボルト。
ショックアブソーバその他パーツは前後とも、相応の劣化でした。
車高は作業前後で大きく改善しました。四輪の車高がほぼ揃って、交換した部位以外に不調がないことを示していると思います。
ショックアブソーバの劣化は緩やかで気が付きにくいもの。新車からお乗りの方でも交換するとその違いに驚かれることがほとんどです。
次の週末はちょっと遠くまで、忘れかけていたハンドリングを楽しむ旅にお出かけください。
↓継続してご使用いただいている良質の100%化学合成油です。
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