ダイハツのEFエンジンに装着する補機ベルトに限らず、ベルト張力調整がマニュアルのものは高度な技術が必要です。
手順書には記載されていない締め付け順序があって、不適切な手順で組まれたベルトはたとえ純正ベルトを使用しても鳴きや早期磨耗、そして、こちらのEFエンジンの場合はオルタネータ固定ボルトが金属疲労で折損するトラブルが生じます。
メーカーでは、整備時の曖昧さ回避のため、少し高めに感じるボルト締め付けトルクの指示書と、疲労が蓄積している可能性のあるボルトを補機ベルトに同梱してあります。
新車から拝見していない自動車は、過去にどのような整備を受けてきたかを知るのは難しく、こちらの例のようにボルトの金属疲労蓄積など、その予見は困難を極めます。タイミング悪く点検整備でお渡し後に不調が生じる場合もあるでしょう。
作業の確実性を増す情報提供や、予告なき改良がある純正部品にこだわる理由です。