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樹脂部品多用のBMWエンジン冷却水路(BMW R56 ミニクーパーS ABA-MF16S 車検整備)

前回『樹脂製ウォーターポンプからのクーラント漏れ(BMW R56 ミニクーパーS ABA-MF16S 車検整備)』の続きです

24ヶ月点検と継続検査代行(車検整備)でご入庫いただいた BMWミニクーパーSは、右フロントタイヤ内側付近から水が流れていました。最初エアコン排水かと思いましたが、滴り落ちる液体は明らかに温水で、それは著しいクーラント漏れでした。

平成20年式 ABA-MF16S N14B16A 6AT 走行距離 97,000km


狭い場所に装着されていた樹脂製ウォーターポンプ。供給されたBMW純正はSaleri製。金属ハウジングに変更されていましたが、インペラは樹脂のままでした。

ウォーターポンプ取り付け場所の清掃をしようと覗き込むと、何だか様子が変です。

赤丸の部分、Oリングがウォータポンプ側にはみ出しているようです。
ウォーターポンプハウジングの向こうにはシリンダヘッドと並行に樹脂製ウォーターパイプが配置されていて、Oリングを介して接続されています。

このウォーターパイプを取り外すためには、様々な方向から水路が集中するサーモスタットハウジングを離脱しないといけません。一見、入り組んだ場所で離脱困難に見えるパーツですが、こちらもドイツ製品らしく素直で合理的な整備性です。

そうして取り外したウォーターパイプは、ウォータポンプ側の樹脂がグサグサに劣化していてOリングが支えられず、はみ出したOリングはウォーターポンプの羽根で一部削り取られていました。いくらクーラントの交換管理が悪くても、金属パーツなら車齢7年10万キロではこのような状態にはならないでしょう。

全ての樹脂製水路を交換するのが理想でしょうが、諸事情で今回はこちらの3点を交換するに留めました。

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