エンジンに力が無く、ブルブルと不快な振動があると入庫したのは三菱ミニカトッポBJです。
平成11年式 GF-H42A 3G83 4AT 走行距離 123,000km
エンジン不調時、エンジン警告灯の点灯はありません。明らかに1気筒が機能していない状態の3G83エンジン。故障確率の高いイグニッションコイルの不調か否かを確認するため、点検用にストックしている3G83用のイグニッションコイルを使用します。入庫の多い国産軽自動車。点検用イグニッションコイルは概ね揃っていますので判断が迅速です。
3つ独立しているダイレクトイグニッションコイルのコネクタを順番に外してパワーバランステストを実施。No3シリンダに不調があることがわかります。そして、良品のイグニッションコイルと交換して、調子が戻ったことを確認。お客様にご説明申し上げ、全数のイグニッションコイルを交換することにしました。
さて、プラグホール内に著しく漏出していたエンジンオイルはバルブロッカーカバー内部のパッキンの硬化劣化によるものです。
これを機会にカバーパッキンと共に交換します。
エンジンオイルの交換管理が良くないとこのようにエンジンオイル成分の重縮合物が堆積してエンジン内部にこびりつきます。
先日、強烈な癒着のため8時間という長時間を要した同メーカーエンジンのバルブロッカーカバーパッキン交換。今回は幸運にも数十秒で剥離できました。パッキンの交換の難易度はエンジンオイル管理と相関は無いように感じます。