ATFを交換してくださいと入庫したマツダ キャロル。
平成2年式 AA6PA F6A FF3AT 走行距離62,000km。
何だかATが滑っている気がする、加速が悪くなったとおっしゃいます。AT本体の不良の場合、ATFを交換しても症状は改善されませんよとお伝えしましたが、以前より明らかに調子が悪いらしく、どうしても交換して欲しいとおっしゃいます。
まずは状態を確認します。
乗った瞬間、お客様のおっしゃることがわかりました。出足(ゼロ発進)がとても悪いのですが、スピードが乗ると問題ありません。
そうです、ATの変速不良なんです。
しばらく運転しましたところ、1速に入らないようですね。ATの不良は、滑っているのではなく、1速に入らないのが問題で、加速不良を体感するんですと、お伝えしました。原因の特定とお見積もりを差し上げ、修理のご判断をお願いすることにしました。
さて、トラブルシュートです。
このATって電子制御式なんですね。
シフトソレノイドのコネクタを外して、導通を調べます。
抵抗値が正常かはわかりませんでしたが、断線やショートは無いようです。
さて、次は…
と、もうすこし慎重にしらべないといけないんでしょうが、手順をとばしてAT-ECUを開けてみることにしました。
このECUとっても入り組んだ場所に配置されています。
分解しますと、写真の左側。見えにくいですが、電解コンデンサの液漏れを発見できました。基盤の一部を腐食しています。
これが原因であることが濃厚です。
運よく、同型の中古ECUがありましたので、早速交換チェック。
完治しました!
リサイクルバーツ屋さんがよくわからないけれど、ともってきたECUにパワステコントローラがありました。
このキャロルってステアリング重かったけどな…
とステアリングコラムに目を遣ると、アシストモータがついています。
こっちも故障していたのね…
ついでにもってきてくれたリサイクルパーツ屋さんのお兄ちゃん、ありがとう。
お客様はパワステも効くようになって大喜びでした。
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