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プジョー307CCエンジン不調の原因は?(エンジン警告灯点灯)

「エンジン警告灯が点灯しエンジンが不安定になりました。点火系でしょうか? 1気筒が機能していないような感じがします。」

とご相談があったのはプジョー307CCにお乗りのお客様からでした。

平成16年式 GH-A307CC RFN AL4 走行距離 85,000km


お察しのとおり、2.0リットルのRFNエンジンのイグニッションコイルASSYは、4気筒分が一体になっていて、故障事例の多い部位です。まずは専用外部診断機PP2000を接続して現在の故障の状況を閲覧します。

現在進行の故障(Permanet fault)はNo.1シリンダのミスファイアを検出していました。その他一時的な故障(Intermittent fault)として、「気筒判別センサーの断線もしくは短絡」、「No.1インジェクターの断線」、「2つのストップスイッチの非整合(?)」がありました。

プジョー専用診断機PP2000の表示に注意が必要なのは、昨年故障診断・修理した207で経験済みです。

このときは一時的な故障を現在進行の故障と表示する紛らわしさに翻弄されました。今回はその教訓が生かせるでしょうか。

まずは全てのフォルトをクリアし、エンジン始動して不調を感じつつマルチインフォメーションディスプレイのフォルト表示を待ちました(触媒コンバータの不調と表示します)。

そして再度PP2000でフォルトの呼び出し。

一番シリンダのミスファイアのみ残りました。そしてエンジン不調は続いています。昨年の207の診断では、同じような表示でした。イグニッションコイルが不調と直接的な表示はありませんが、イグニッションコイルが原因でした。お客様がお持込された正規販社では問題ないと判断されたイグニッションコイル、販社でも診断機の表示で判断されていたのかもしれません。

フォルトを消去した後、エンジン不調が続いた状態で呼び出したフォルトにインジェクタの断線がないことを確認し、決定的ではないものの可能性の高いイグニッションコイルから交換することをお客さまの同意を得て実施しました。

ところが… エンジン不調は変わらず、一番シリンダのプラグ(写真左側)はくすぶったままなのです。

次回『プジョー307CCエンジン不調(最終回、エンジン警告灯点灯)』に続く