自動車の乗り心地に影響する要素は大きく3つです。
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①タイヤ
②サスペンション
③シート(座席)
①タイヤのチョイスは、標準サイズで優良メーカー品であれば、まず問題ないでしょう。もちろん剛性感や走行時の音など、それぞれのブランドや銘柄で個性があります。タイヤは消耗や劣化が目視で確認しやすいので、適正な時期に交換するものとして一般に認知されていると思います。
では、②サスペンションはどうでしょう。概ね長期耐久部品で構成されていますが、ショックアブソーバやアッパーマウントなど、比較的短命な部品があることを、あなたはご存知でしょうか?劣化が緩やかでわかりにくく、なんとなく昔はこんな乗り心地ではなかったような気がする、最近なんだか車酔いするようになった、車が古くなってきたのか全体的に車体が緩んできたような感じがある、などの印象があれば、それは交換のサインかもしれません。サスペンションの全ての部品ではなく、ショックアブソーバと付随するゴムパーツだけを交換すると見違えるように乗り心地が改善されることがほとんどです。
トヨタ ヴィッツ 平成15年式 UA-SCP10 1SZ-FE 5MT 走行距離 213,000km
4回目のショックアブソーバの交換です。オールマイティーな路面に対応したTRD(KYB製)のラリー競技用ショックアブソーバは、専用コイルスプリングと組み合わせて、ノーマルと車高が変わらないようになっています。
ショックアブソーバは減衰力のほかに、封入ガスによるロッド反発力も重要な要素で、大きな反発力のために車高が上がってしまうのをコイルスプリングで調整しているようです。アッパーマウント類と共に交換しました。
次に、スズキ エスクード 平成19年式 CBA-TD54W J20A 5MT 走行距離 136,000km
ショックアブソーバのチョイスは、モンローのアドベンチャー。ショックアブソーバに合わせてセッティングした赤いトヨシマ製のコイルスプリングは、車高が上がります。
マクファーソンストラット式のフロントサスペンションは、車高が上がるとポジティブへキャンバー角がずれ込みますので、キャンバー補正のための偏芯ボルトを挿入し、適切な角度になるように微調整します。
そして最後の③シート(座席)
エスクードのお客様は、積算走行距離が100万キロにも達するMade in W.Germanyのレカロシートを運転席に装備され、乗り心地は完璧でしょう。
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