エンジンオイル交換時期前にエンジンオイルの警告灯が点灯するようになったスズキ キャリィ。
平成13年式 GD-DA52T F6A 5MT 走行距離 96,000km
エンジンオイルの警告灯は、油圧低下を検出しています。ほとんどの場合はエンジンオイルの容量不足です。こちらのキャリィは、エンジンオイル容量が約3リットルです。ここ最近は1リットル/1,000kmほどの消費になり、エンジンオイル警告灯が点灯する頃には、エンジンオイルがほとんどない状態でした。
長時間アイドリングを続けていますと、このようにマフラー出口から青白い煙と、エンジンオイルの焼けた特有のにおいが鼻を突きます。動弁機構から燃焼室へのエンジンオイルの浸入で間違いないでしょう。
いわゆる「オイル下がり」です。
バルブガイドの先端に配置される小さなオイルシールを交換することで症状は解消しますが、バルブシートの当りの確認や清掃、摺り合わせなども同時に行うと見違えるように元気なエンジンになりますので、シリンダヘッドのオーバーホールを兼ねて作業を進めます。
建築関係のお仕事をされているお車ですから、車内外の砂塵などを清掃することから作業を始めないといけません。そして、座席下に水平に配置されるF6Aエンジンにアプローチしやすいように、座席やセンターコンソールを離脱します。
配線や配管を取り外し、インテークマニホールドを離脱。
タイミングベルト周りの部品も離脱。
そして、ロッカーアームやカムシャフトを取り去ると、ようやくシリンダヘッドボルトの頭に触れることができます。
エンジン内部はとても綺麗で、エンジンオイル管理の悪い車両ではありません。
長年の使用で強烈に固着しているヘッドボルトは、パキッ!と軽快な剥離音と共に締結が解かれました。シリンダヘッドの燃焼室は白くざらついた表面で、激しいエンジンオイル燃焼を示します。
続いてバルブをシリンダヘッドから取り外してみましょう。
次回『オイル消費が激しいスズキ キャリィの修理 (GD-DA52T シリンダヘッドオーバーホール その2)』に続く。
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