自動車のリコール制度は、内容によって3つのレベルがあります。詳細はWikipedia参照。今回、車検整備でお預かりしたミラジーノは、最もレベルの低い無償改修の「サービスキャンペーン」に該当していました。
平成13年式 UA-L700S EF-VE 4AT 走行距離 38,000km
サービスキャンペーンの内容は、クーラント流路途中に設けられた3WAYジョイントの対策部品への交換です。工場出荷時は樹脂製ジョイント(右側)ですが、新たに供給されたジョイントは金属製(左側)でした。
樹脂の種類は、ナイロン66の商標で知られるポリアミド66。交換を怠った(酸化劣化の進んだ)クーラントに晒されたポリアミドは極端に脆くなります。ジョイント内部が侵食されて薄くなり、破損に至るケースを何度も見ました。
ところが、クーラント交換を適切にすればポリアミドは十分な耐久性があります。例えば、BMWはクーラント通路の継ぎ手各部にポリアミドの樹脂製ジョイントを使っています。クーラント管理が不適切だと(亀裂が入ることで有名なエキスパンションタンクに留まらず)次々とクーラント漏れのトラブルに遭遇するでしょう。BMWの水漏れが治まらない場合は想像以上に事態が深刻です。
さて、こちらのミラジーノ、クーラント管理は完璧で、取り外したポリアミドのジョイントは全く劣化が見られませんでした。その他点検・整備を終え、継続検査受検準備(保安基準適合検査)を行います。写真はヘッドライトの向きを保安基準内に調整するためにヘッドライトテスターに正対させている様子です。
最後にボディー全体をシングルポリッシャーで磨きました。
車齢13年、屋外駐車車両とは思えない綺麗な内外装は、オーナー様の丁寧で行き届いたお手入れと、2年に一度のボディー磨きの結果です。
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カクシカおじさん says
時々覗いていますが、コメントはお久しぶりです。先日は雨のなか京都御所内を散策してまいりました。
ところで我がダイハツのコンテカスタムRS号、もう150000km直前になりました。今のところたけしさんのアドバイス通りにきちっとメンテしてきたおかげで、幸いにも何のトラブルもなく推移してきた我が車です。
が、出先でのラジエターファンの故障・停止によるオーバーヒートを恐れて(念のためピポットの水温計も取りつけていますが、冬場なのでオーバーヒートの可能性は少ないですが、時々車中泊をする時があるので)、ファンシュラウドごとASSYで新品部品を注文しておきました。年内に新品交換しておくつもりです。
このコンテのファンシュラウド、これの上部には冷却水タンクを固定するボルトの受けがあるのですが、これが熱で固着し外せなくなってしまって、とうとうこの部分を壊してしまいました。これ、欠陥構造といえばいえなくはないですが、とりあえず簡単に修復しワコーズのスレッドコンパウンドを塗りこんでおきました。ASSY交換でやっと新品交換し完治できそうです。
ところでこちらの別記事でも見ました電装品とかの故障ですが、たまたまオークションでコンテの純正HIDヘッドライトの左右新品ASSY(正規なら左右で15万円ほど)が、3分の1ほどの価格で出ていたのでゲットしました。もちろん到着後に点灯テストしまして問題なかったです。しかも新品でピカピカでした。
でもこれだけ走りこめば純正品でも、HID球の球切れ、対候性は大幅に向上したもののレンズ部の黄変、バラストの故障等も考えられ、しかも純正外販部品、維持管理費をむちゃくちゃ上乗せしているので(3倍?ぐらいか)、ライトがないと車は夜になると走れないが、左右ライトASSYで15万円はなかなか出せない額ですよね。これでライト部分は予備部品一式を確保して一安心です。
あと我が車、リアーサスがへたってかなり沈み込んでいる状態ですが、故障すると被害が甚大なファンの交換を先にすることにしました。でも我が車は走行距離が超過大なので、KYBの物ではなく、純正品のサスとスプリング、ゴム等を何度も交換したほうが良いように考えています。
PS
近々時間が取れれば、使用済みのダイハツの新旧純正オイルフィルターを分解して当ブログに比較記事をあげたいと思っています。知人のレヴォーグの純正フィルターも合わせて分解するつもりです。ちなみに教えていただきましたモチュールのVHVIの5W-40のエンジンオイル、このオイルのおかげで高速道路の遠出が多い我が車のエンジン、今のところタービンも含めて焼きつくこともなくすこぶる快調です。
たけし says
カクシカおじさん様
大変ご無沙汰しております。
たくさんのコメントありがとうございます。
そして、お車の調子がよいようで何よりです。
走行距離が20万キロに近づくと、変速機やエアコン装置の故障の懸念も出てまいります。品質の高い国産でもこのあたりの距離になると個体差が顕著です。予兆をうまく感じとることが大切かもしれません。
甚だ簡単ではございますがお返事させていただきました。