プジョー207CCを12ヶ月点検のためお預かりしました。
平成23年式 ABA-A7C5F01 4AT 走行距離 16,900km
お客様は、現在までのディーラー点検整備に少し違和感をお感じになられ、今後のご相談も含めてのご来店です。以前と比較すると欧州車の故障は少なくなったとは思いますが、国産車と比較するとまだまだ頼りなく、定期的、日常的な点検は欠かせません。
一番大切な日常点検については、お客様にご協力いただく必要があります。ボンネットを開け、観察するポイントを押さえておけば、故障が広範囲に及ぶ前に適切な処置が施せる場合が少なくありません。
さて、下の画面はPP2000(プジョープラネット2000)と呼ばれる Widows PCベースの診断機です。
近年の自動車は、車載コンピュータに様々な情報が蓄積されるようになりました。以前は表面的な情報しか閲覧できなかったり、プジョー、シトロエン、アルファロメオ、フィアット、ランチャなど、いわゆるイタフラ車は汎用機で通信ができないなど、入庫=ディーラー回送、もしくはお断りしていました。非ディーラー修理工場で、敬遠される理由のひとつかもしれません。
しかし、イタフラ車の車載コンピュータとの通信の困難さは、インターネットの普及と有効活用で、ほぼ解消しました。今回のPP2000、初めての使用です。通信機能の確認も含めての作業になりました。
外部診断機の機能の一つにメンテナンスインターバルのリセットがあります。このようにあらかじめ設定された走行距離や期間が経過すると、スパナの形をしたマークの表示と共に運転者に知らせるようになっています。
こちらの車両はメンテナンス時期を6200km超過していますという表示がイグニッションキーをひねる度に表示されていました。
この目障りな表示は、ユーザーが消去することはできなくて、専用の通信機器を備える修理工場、すなわち一般的にはディーラーへ出向かなければなりません。僕たち一般修理工場がお客様のお車をお預かりし、電子制御の及ぶ範囲の点検や、こんなつまらない表示を消すこともできなかったころは、歯がゆい思いをしたものです。
車両の個別認識を完了し、すべての車載コンピューターに接続して、問題がないかを点検します。
そして最後にメンテナンスインターバルのリセットを完了しました。
魅力的なスタイルと、遊び心が満載のプジョー。お客様はお帰りの直前にオートマチックトップを格納されました。お客様をお見送りするときにうらやましさを感じるのも、イタフラ車特有ですね。今後ともよろしくお願いします。
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