「これって何ができるんですか?」
僕がノートパソコンの診断機multiecuscanを使って故障診断をしていますと、作業をご覧になっていたお客様(以下 池ちゃん)から質問が…
たけし:「フィアットグループ車(フィアット、アルファロメオ、ランチャ)の電子制御システム全般の診断ができるんです。例えば、インパネに警告灯が点灯したとします。これで診断するとどの系統に不具合があるのか、その意味がわかるんですよ。」
池ちゃん:「なるほどねぇ、そんなことができるんだ。こういうの携帯していると便利ですよね。難しいんですか?」
たけし:「Windowsのノートパソコンと診断機専用ケーブルがあれば、誰でも使えますよ。ちょっとやってみます?」
というわけで、早速使ってもらうことにしました。
↓池ちゃんが手にしているのは、僕がフィアットグループの車専用に手を加えた診断ケーブルです。これでノートパソコンと車を接続します。
アルファ156は運転席右下にあるカバーを取り外すと16ピンの診断用コネクターが現れます。
接続したことを青いLEDの点灯で確認
そして、専用ソフトmultiecuscanを起動し、診断ケーブルのUSBコネクタをノートパソコンのUSBポートに接続します。
今回はデモンストレーションということで、助手席着座センサーのコネクタを離脱、着座センサー断線の故障を模擬的に作ってみました。
↓このようにインパネにはエアバッグ警告灯が点灯します。
走行中にこのような警告表示が突然でますとエアバッグが誤作動するのではないかなど、専門業者に見てもらうまでは要らぬ心配ばかりで落ち着かないものですよね。
↓車種とエアバッグコンピュータを選択
↓故障の履歴を確認しますと、助手席着座センサー断線の結果(現在進行の故障:present)を確かに表示します。
↓そして、模擬的に作った故障を修理(コネクタを接続)すると、故障は一時的なもの(intermittent)に変わり
「Clear Errors」をクリックして故障履歴を消去
この手順でインパネの警告表示を消すことができます。
池ちゃん:「これは簡単です。これなら僕にも使えますね。例えていうなら『高価なおもちゃ』。でも一万円でしょ?全くの素人の僕でもこうやって大まかな診断ができて、遠隔でメカニックに相談することができる。そのまま走行してもいいのかどうかの判断がより正確にできるというのは大きな安心ですよね。」
たけし:「興味をお持ちいただき光栄です。僕は今までこういう診断機はプロユースと思っていましたが、池ちゃんがおっしゃるように、ユーザーに積極的に使ってもらうのがいいかもしれません。ユーザーと整備士が双方インターネット環境にいれば、診断画面を共有し、Skypeでリアルタイムにお話することだってできますしね。」
↓僕も読んでるメンテナンス本です。アルファオーナー様におすすめ。写真付でとってもわかりやすいです。