スマートフォーフォーです。
『エンジン始動時、エンジン警告灯が点灯してアクセルの反応が極端に悪くなるときがある。そのまま乗っていると警告灯は点灯したままだが調子は戻り、2~3日すると警告灯が消灯する。という症状の繰り返しだった。しかし、先日、初めて信号待ちでアイドル不調とアクセルの反応が悪くなるトラブルに見舞われた。どうも症状が悪化しているようだ。Web上でよくあるトラブル事例として紹介されているスロットルバルブアクチュエータの不良だろうか?清掃のみでよくなるとも聞いているので、一度診て欲しい。』
とのご依頼です。
平成16年式 GH-454031 走行距離 43,000km
ご来店時は調子が良さそうで、警告灯の点灯はありませんでしたが、まずはDASを接続してみます。接続ポートはハンドルコラム下のカバー左側にあります。
お客さまの予想通り、スロットルバルブアクチュエータ関係のフォルトが検出されていました。
そして、何度かエンジンを掛けたり切ったりしていますと、エンジン警告灯が点灯し、アクセルの反応が極端に悪くなりました。フェイルセーフですが、信号待ちでこの状態に陥るとまともに走れません。
DASのガイダンスにしたがって各部点検を進めていきます。この範囲では異常はないようです。
最後の処置はDASの画面にもあるスロットル部の清掃です。
専用のクリーナで指と綿棒などを用いて丁寧に清掃していきます。指についたカーボンがわかるでしょうか?
すべて組み付けエンジン始動しますと、ファーストアイドルがきっちりかかり、吹け上がりも全く別物になりました!もちろんエンジン警告灯は消灯します。しばらくこの状態で走行いただき、すぐに再発するようでしたらスロットルボディーの交換を実施します。
次にお客様が心配されていたトランスミッションオイルの状態の確認です。2ペダルのセミオートマですので、トランスミッションは一般的なマニュアルトランスミッションと相違がありません。調べますと非常に高価なトランスミッションオイルを使用しているようですので、常備しているスバルのギアオイルの使用は避け、専用油を取り寄せました。
国内では流通のないギアオイルです。
しかし、全合成 75W-90 GL-4と記載があり、パッケージから察するに海外で一般売りされているもののようです。次回からは入手が容易な国内流通のある同一種のオイルを使用することにしましょう。
↓抜き取ったギアオイル(ペットボトル内)は金属粉で大変汚れていました。
最後にDASでクラッチのリセットを施します。
全体的に調子を取り戻し、今回の処置は完了といたしました。エンジンの内部が綺麗でコンディションが極めて良好な個体です。是非、大切にお乗りください。この度はご用命誠にありがとうございました。